RACING FRAME ON


■ Rally Championship 2000 DEMO  ★★★★★
1st Update 990902
Last Update 000226
 JoystickPatchレビュー
 2nd DEMOレビュー
 3rd DEMOレビュー

 Europressによる、3Dラリーレースシミュレーション。Direct3D/(FFB)対応。

 DEMOにしては珍しく容量43.5MB、時間にして1分30秒強のAVI形式のオープニングムービーが収録されています。
 これが製品版と同様のものかは解りませんが、フルCGによるムービーはノリの良いサウンドと相まってなかなか良い感じです。

 しかし個人的には同社の、実写を使用したRAC RALLY CHAMPIONSHIPInternational Rally Championship、また同じCGならColin McRae RallyのOPの方が格好良く思えます。
また今一マイナーなSEAT Ibiza Evo2をメインに構成するのも、ちょっと物足りない感じです。

 DEMOで使用できる車種はSEAT Ibiza Evo2、コースはBritishを走行可能です。
このコースは完走に10〜15分程掛かるというロングディスタンスなものです。
もっとも過去のRAC RALLY CHAMPIONSHIPInternational Rally Championshipなどから考えて、この様なコースがこのゲームでは普通なのでしょう。

 コースのリアリティは同社最高のもので、おかしな言い方をすればColin McRae Rallyよりも更に意地悪な造りになっています。
時速100km/h以上で走行中に突然現れる直角コーナーや、しばらく走らないと行き止まりかどうか解らない分岐路。
時には土手から転げ落ちる事も(笑)。

 これらはナビゲーターのボイスを注意深く聞くか、インフォメーションサインをよく見ていないと填りやすい罠です。
Sega Rally 2などのショート周回コースとは異なり、走ってコースを覚える訳にはいかないのがやっかいですね。
 しかしコースの造り自体も実際の地形を元に再現している様で、同じ様な路面構成が延々と続く訳では無いのが流石です。
この様にコースだけ見ても、かなりこのゲームがSIM寄りで有る事が解ります。

 グラフィックスに関してですが、再現されている景色はColin McRae RallySega Rally 2を越えて現時点で最高の美しさを誇っています。

 芝やグラベル、木々の路面テクスチャーも今まで以上に細かいですし、木々は特にインプリメンテーションがColin McRae RallySega Rally 2以上に綺麗に効いているため、非常に繊細な印象を受けます。

 陰の描写も見事で、路面に落ちる木々の陰や車体の陰などは、かなり美しいと思わせます。

 車体の描写に関しても今まで見た中で、あのSega Rally 2をすら部分的に越えている造り込みと言う事ができると思います。

 車体テクスチャーは、小さなスポンサー名まではっきり読みとれる程細かいですし、車内はロールバーやスペアタイヤが見られるのは当然として、ドライバーやコドライバーのヘルメットや顔、ウェア、シートベルト、シートまではっきり見る事ができます。
更にはプレイヤーの操作に応じ、ドライバーがハンドルを切ったりする様まで再現されています。

 しかしこれらを良く見せるためなのでしょうか、ウインドウガラスに申し訳程度にしかエフェクトが掛かっていないのが逆に違和感を感じます。

 車体自体にもクロームエフェクトの類は殆ど掛かっている感じがしませんし、せめて周囲の景色や太陽の反射光がもっと映り込むようにして欲しかったものです。

 とは言っても派手にし過ぎるのも実写感を損なうので、まずこんな感じで良いのかもしれません。

 車体のモデリング自体はSega Rally 2と同等といった感じでしょうか。

 タイヤの造りはホイールの向こう側が見えるような感じなっており、車体側のテクスチャーによりブレーキ機構も表現されてはいますが、何となくSega Rally 2に比べ重厚感が無いのが残念な感じです。

 もっとも排気煙などは、これを表現していたゲームは今まで無かったのでは無いでしょうか。
走行中に巻き上げるダストスモークまでも繊細で、このあたりの表現は感嘆ものです。


 上記で述べたような綺麗なグラフィックスと800x600(DEMOでは固定)の解像度で、C450A+TNT2Uなら50〜60fpsものフレームレートを稼げるのは、驚くべき事では無いでしょうか。

 ノーマルC300A+TNT2Uでも30fps以上はコンスタントに出る軽さです。
この軽さはSega Rally 2以上で、3Dエンジンの優秀さを伺うことが出来ます(何れも全画面視点)。

 ちなみに視点数はバンパー、ボンネット、ドライバー、車載(車内)カメラ、追尾x3、TVカムx2の計9つもの数を使用する事ができます。
 特にドライバー視点と車載カメラ視点の造りは絶品で、路面からの振動まで伝わってくるリアルさが感じられます。

 スピード感もバンパー視点、ボンネット視点の順に、かなりのものが感じられます。
はっきり言って道幅の狭いオフロードを高速で走行すると、恐怖感すら味わうことができます。


 プレイ画面ではラリーゲームとしては珍しく、ロードマップが表示されています。
これは親切な機構だと思いますね。
またドライバー視点などではドライバーがシフトチェンジする様も見ることができますし、車内のタコメーターも実際に稼働しています。

 サウンド面ではやや低音が足りないとは感じるものの、エンジン音や走行騒音はリアルです。
まずまずと言った感じでしょうか。

 このDEMOにはオプション設定の類は無く、グラフィックス設定もサウンドも、コントロールも全て固定なので、それは残念なポイントです。

 コントロールはキーボードのみですが、カーソルの上下の他にQやAなどがアクセルコントロールに割り当てられているのが、少しもの救いといった感じでしょうか。


 さて実際の走行感ですが、まず最初に走った感想は難しいの一言に尽きます。

 まずスタートでタイヤが空回りする時間が長いため“もたつき”ますし、走り出してスピードが乗ってからもコースを外れると直ぐにグリップを失い、横転する有様です。

 初めてこのゲームをプレイして、まともに走行できたプレーヤーは数えるほどしか居ないのでは無いでしょうか。
 この舗装路面を外れた時の挙動はかなり違和感があります。
ミューがかなり低くなるためハンドルを切ってもなかなか曲がりませんし、しかもスピードがそれ程出ていなくても車体がかなり跳ねるため、横転する事もしばしばです。

 あまりにも車体が跳ねるため、車重の設定がおかしいのではと疑ってしまうほどです。
もしくはこのDEMOでは、スリックタイヤを履いてグラベルを走行しているのでしょうか・・・
いくらFF車とはいえ、舗装路以外で滑りすぎる気がします。

 またハンドル操作はデジタル入力のキー操作からでも急激に反応しないように調整されているのには好感が持てますが、なぜかアクセルとブレーキは急激に反応し、車体が暴れる一因となってしまっています。

 前述したようにコースはSIM系のため、道幅は車一台がなんとか通れるかという狭さになっています。
その為に100km/hを越える速度では頻繁に舗装路面から外れてしまう事になります。

 このゲームでまともに走るためには、アクセル全開走行を避けた慎重な運転をせざるを得ない状態となる事でしょう。
当然Sega Rally 2の様なドリフト走行など、望む術も有りません。

 とは言っても、もともとこのゲームはSega Rally 2の様なアーケード系とは対局に位置するゲームのため、同じ土俵で比較する事自体間違いなのでしょう。

 上で述べたような一見欠点とも取れるポイントは、リアルシムであるゲームにとって全て利点になる事柄です。

 ギャップ越えるときやコーナーリングの挙動など、実際にFF車でラリーを行ったことのある人も唸らせるほどの再現性でしょう。

 もっともあまりにも簡単に転倒するのはどうかと思いますが?


 ですからこのゲームでは、実際のラリー走行と同じように、ナビゲーターの指示を少しでも聞き間違えれば即大事故に繋がる、というような心構えで望むのが大事なことなのかもしれません。

 このゲームに慣れてしまえば、逆にそのシビアさが癖になる事受け合いです。
思わずミスをしない走りのために、必至で走り込んでしまう事でしょう(笑)。

 ちなみにこのシビアなゲームを乗り切るために、アナログコントローラーは必須でしょう。残念ながらDEMOでは対応していませんが。

 皆さんもこの様なシビアでリアルなラリーワールドを、このゲームで味わってみては如何でしょうか。

 ちなみにアーケード、PC共々Sega Rally 2に長時間毒されて、このゲームに体が耐えられなかった私は、個人的にColin McRae Rallyよりもアーケード寄りに見える、Rally Mastersの方を楽しみに待つことにします(笑)。
































  −JoystickPatchレビュー−

 初期のDEMOはキーボードオンリーだったのですが、このパッチを充てるとジョイスティックが使用できるようになります。

 対応しているジョイスティックはデジタルとアナログで、FFBにも対応していますし、ACTLabsのシフトにも対応するようになっています。

 FFBは強度を調節できるようになっており、デッドゾーンの調整もできるなど痒いところに手の届く感じが良いですね。

 またワイパーやライト、ハンドブレーキも追加されたのは嬉しいですが、実際にはワイパーとライトは稼働しないようです。
DEMOの制限でしょうか。

 他にもVIDEOやサウンドの設定、タイムアタックの項目も追加されています。

 VIDEOでは640x480x16bitから1280x1024x32bitまで選択できますし(TNT2Uの場合)、トリプルバッファリングやミップマップの設定も可能です。
またバックミラーを追加するなどの、ゲーム画面の設定も可能になっています。

 さて実際の走行に関する感想ですが、やはりコントローラを使用したプレイは快適です。

 MS-Padの様なデジタルデバイスでも快適に走れますし、ハンドルコントローラなら更にリアルなドライビングを楽しむ事が出来ます。

 
Sega Rally 2の場合はデジタルコントローラに最適化されている印象で、ハンドル(AVB FFB WHEEL)での操作がボロボロでしたが、このRC2Kの場合はその様な事が無く、リニアにハンドリングレスポンスが有るため、非常に快適です。

 しかもSega Rally 2では、かなりどうしようも無い印象を受けたFFBですが、RC2KのFFBは逸品で路面からの振動や木々などに衝突した時に車体に加わる衝撃も、リアルにハンドルに伝わってきます。

 スプリングエフェクトも適度ですし、何よりFFB強度をプレーヤーが設定出来るので、幅広い人に合わせることが可能になっています。

 またFFBハンドルにありがちな処理落ちも殆ど見受けられず、FFB対応ゲームとしてはかなり優秀な印象を受けました。

 しかしこれらの設定が全く保存されないのにはまいりました。
どういうつもりで作成したんでしょうか。


 さてパッチを充てたことにより、コントロール以外でも変化は有ります。

 まず車体へのクロームエフェクトが強化されました。
以前は有るか無いか解らないほどでしか有りませんでしたが、今回はハッキリ解るほどになっています。
もっとも人によっては“わざとらしい”と感じられるかもしれません。
また、残念ながら環境マッピングまでは施されていないようです。

 さらに車体に加わるダメージが、外見に反映されるようになりました。
転倒衝突を繰り返す毎に、窓にはヒビが入りボンネットは歪み、ウイングやバンパーもひしゃげてきます。

 もっともダメージが走行性能にまでは反映されていない感じです。

 実際の走行面でも大分印象が変わっています。

 初期DEMOでは非常に車体が転がりやすく、しかも転倒すると9割近い確率で裏返された亀状態になっていたのですが今回はかなりの確率で、転倒しても元の状態に復帰します。また転倒自体も少なくなった感じです。

 この改善のお陰で、初期DEMOで受けたストレスがかなり軽減される事となりました。

 また初期DEMOに比較して、ブレーキング性能が飛躍的に向上しています。

 これによりコーナ手前ギリギリまで全開でいけるようになりましたが、逆にグラベルでこれほどブレーキが利いて良いのだろうか?という疑問も沸き起こります。

 もっともそれを言うとSega Rally 2は何だったのか、と言う事に成りかねないので、RC2Kがアーケード寄りに成ったことは歓迎いたします(^^;

 初期DEMOではフルブレーキング時に車体が不安定になったり、グラベルではブレーキの利きが悪かったりでしたが、それはそれでリアルさが良かったような気がします(当然難しいのですが)。

 ゲームバランスを取るというのは難しい事なのですね。
やはり一番良いのは、シミュレーションモードとアーケードモードを設ける事かもしれませんね(笑)。



















  −2nd DEMOレビュー−

 新たなコースを走行可能なDEMOがリリースされました。

 このDEMOにはJOYパッチを充てたときと同じ様なメニューが有りますし、コントロール面も同様になっています。

 コース自体は4.5マイル程のストレート主体のターマックコースで、走行時間は4分前後と短く、初期DEMOと比べてかなりの高速ドライブを楽しむことができます。

 また時間帯が夕暮れになっていますが、期待したライトは今回も使えずじまいでした(笑)。
やはり本当のナイトコースでないと見る事ができないのでしょうか。

 初期DEMOのコースは殆ど山の中ばかりで、ロングコースの割には視覚的変化に乏しかったのですが、このコースは牧場地の中を走るレイアウトで、走っていると巨大な牧草ロールにぶつかったり、羊の群の側を通り羊の鳴き声を楽しんだり、巨大な送電用鉄塔の下を通ったり、小さな集落を通ったりと変化に富み、なかなか雰囲気有るコースになっています。

 走行自体はJoyパッチを充てた初期DEMOと変わらず、比較的イージーな感じはそのままと言った感じです。
転倒すると外見にダメージが反映されますが、実際の走行に支障が出る事は有りません(製品版では設定で反映される様です)。

 またコースがターマックメインになったため、走りもターマックに合ったグリップ走行になり、初期DEMOでは聞くことの無かったターマック独特の甲高いスキッド音を聞くことが可能です。

 と、この様に書くと私がこのDEMOを楽しんでいるかの様な印象を受けるかもしれませんが、実際にはこのDEMOをプレイしていて楽しいとは感じませんでした。

 ストレートを高速で走っていると突然意地の悪い小さなシケインや障害物が出現しますし、ショットカットも樹木によって遮られ難しく、コース自体も田舎道らしく狭い上に、さらにJoyパッチ以降からコースを外れると大幅にスピードダウンしてしまう仕様になったため、走るとストレスを感じます。

 もっともこれらは全て、実在の地形を元にコースを再現しているが故の特徴なんでしょうが、私にとっては苦痛にしかなりえません。
また偶に障害物に引っかかるのも×
これはバグを残しているのと同じです。

 とは言っても、この様なゲーム性に非常に好感が持てると語るプレーヤーも多いですし、私自身イギリスの田舎の雰囲気を味わうことの出来る貴重なソフトとして、このゲームは評価しています。

 また、アーケード系のラリーゲームばかりしていると、この様なシム系レースゲームが恋しくなるのも事実です(笑)。

 ですからこのゲームは、シム系ドライバーを中心に支持を集めるのでは無いでしょうか。


















  −3rd DEMOレビュー−



 既に国内で製品版が出回ってしばらく経っていますが、新たなコースと車種を盛り込んだDEMOがリリースされました。

 当然第三弾だけあり、DEMOの完成度は高くなっています。
しかし残念ながら、そのままでは日本語版Windowsでは起動できません。
起動させるためにはレジストリを書き換えて、ゲーム側に使用OSがUS版Windowsとしてごまかす事が必要になります。

 具体的にはレジストリの、HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Control\Nls\Localeのキーを、00000411から00000409に変更します。
プレイ後は元に戻しておかないとトラブルが発生しますので、これは解る人だけが自己責任で行って下さい


 さて上記の方法でこのDEMOは起動できますが、今回は4WDのMitsubishiLancerEvoVが加わっています。
FFのSeatIbizaも相変わらず選択できますし、今までFFでしか走行でき無いことに不満を持っていたユーザーも多かっただけに嬉しい事ですね。

 また今回は特にいじらなくてもセミオートマとマニュアルがメニューで選択できます。

 さらに今回は太っ腹にもコースまで増えています。
最初のコースは1stDEMOでもおなじみ、グラベルメインのロングディスタンスコースClocaenogMidで、追加のコースはWhitchesterという比較的2ndDEMOのコースにも似た、集落間を繋ぐようなターマックメインコースです。

 追加コースは夕暮れ時を走行するシチュエーションで、今までのDEMOには無かったヘッドライトの効果も見ることができます。
長さは最初のコースの約半分ですね。

 今までのDEMOとの差違で気が付いた点(または今回気が付いた点)は、少々のロゴムービーが追加された事と、プレイ中のBGM、車体ダメージの細分化により、オーバーヒートするとボンネットから水蒸気が吹き出す、ライトを点灯するステージではライトにダメージを受けると、照明が点滅し始めたりする、視点の中に今まであったTV視点が無くなったという事でしょうか。

 他の差違は良くなった点として取れますが、視点が減ったのは納得行きませんね。

 プレイ中ランエボの勇姿を見ようとしてTV視点を探したのですが見あたらず、もしや製品版同様にリプレイが有るのか!? と期待させながらもそんなものは存在せず。

 なんか意味のないマイナーチェンジだと感じました。

 まあ実際のプレイ中にTV視点なんて殆ど使いませんが、それでもこの視点を無くすなら変わりにリプレイくらい付けて欲しいものですね。


 それはともかく、やはり4WD車は良いです。

 FF車でのコーナーリングは独特のテクニックを使用しないと難しいものですが、4WD車なら四輪ドリフトをかましながら難なく思った通りのコーナリングを行うことができます。

 これのお陰で走り慣れた最初のコース(ClocaenogMid)も楽しく走れましたが、よく考えるとただ単に、私がレースゲームでは4WDばかり使っていて走り慣れているからという事も有るかもしれませんね。

 セガラリー2等でもFF車をメインで使っている人なら、こういう感覚は起こらないんでしょう。


 新たに加わった夕暮れ時のコース(Whitchester)ですが、コースはハイスピードレイアウトですし、目の前に広がる夕日も綺麗、観客の焚くフラッシュもそれっぽく良い感じのコースだと思います。

 ただ、なぜ日本語OSで起動しないようにしたのか・・・ そこが気がかりですね。
これでは万人にお勧めできるDEMOとは言えません。






















■ Hot Chix 'n' Gear Stix DEMO  ★☆☆☆☆
1st Update 990828

 Fiendish Gamesによる、3Dレースゲーム。Direct3D対応。

 このゲームでは、70年代のクラッシックなアメ車を駆り、Desert系コースのARIZONA HIGHWAYと、Mountain系コースのALPINE PASSをそれぞれ2週走る事ができる。

 ゲームモードはTIME TRIALとCHAMPIONSHIPの2つ、選択できる車種は“おてんば娘”DaisyのCAMERO V8と、“大人のお色気”SharonのG2 ROADSTERだ(そうなのか?)。

 オプション類はグラフィックスとサウンドのみ。
設定できる項目は、無いよりマシと言った程度。

 コントロールはキーボードのみで、しかも何時も止めて欲しいと思っている、カーソルの上下がアクセルとブレーキにアサインされているタイプだ。

 車種により操作性が(幾分)異なり、個人的にはCAMERO V8の方が扱いやすく感じた。
しかし基本的にこのゲームに、シミュレーション性や爽快なアーケード性を求めてはいけない。

では、何を求めるのか?

 それは広大なアメリカの大地を、ぶつかれば一斗缶が潰れるような音を出す扱い難いアメ車を駆り、障害物に当たっては物理法則を無視して跳ね返り、普通には曲がれないコーナーでもサイドブレーキを豪快に掛けてクリアし、アメリカン美女のDaisyやSharonと戯れる・・・そういうゲームなのだ(マジですか?)。

 グラフィックスはまずまず綺麗だ・・・と思う。
最近のDirect3Dを使用しているソフトの中で、中の上くらいは行っているだろう。
特に背景がなかなかに綺麗で好感が持てる。
描画スピードも不満は無い。

 視点も追尾x3の全画面が1つで不足は無い・・・と一見思えるが、何れの視点でも視界が今一悪く、存在意義が解らない視点まで有るのが困りものだ。
せめてドライバーズ視点は用意して欲しい。

 コースレイアウトはトンネル有りの、ジャンプポイント有りのでまずまずの完成度・・・とは言い難い。
なぜならSCREAMERシリーズやN.I.C.E. 2の方が遙かにマシだと思えるからだ。

 とにかく何度も視界不良になる箇所が有り、危険極まりない(笑)。
もっともMotorheadの様に途中で簡単な分岐が有ったりして、少しは工夫をしている様子がうかがえる・・・かも。

 リプレイが有るゲームは一般に評価を高くするのだが、このゲームのリプレイは視点がTVカム風に変わる訳でも無く、存在意義を疑ってしまった。つまらん。

 車の挙動に関しては、これ以上何も言いたくない(爆)。
Driverの爪の垢を煎じて静脈注射するしかないでしょう。
とにかく、この最高の挙動をDEMOをダウンロードして味わう事をお勧めする。

 このゲームはアメリカン命な貴方にZEHI!