Pinball Wizardsによる、ピンボールゲーム。 下のPro Pinballレビューでの書いているが、ピンボールゲームのレビューというのは難しい。 当たり前だが、ピンボールというゲーム自体古典的なゲームになっており、ゲームセンターですらなかなか見かけなくなってしまった。 だいたい近所でピンボールの台を置いてある所で直ぐに思いつくのが、インテリア代わりに台を置いているビデオレンタルショップという段階で、もう終わっているような気がする(笑)。 それに幾らゲーム毎にルールや仕掛けが異なると言っても、所詮狭い台の上での事であり、アクションゲームのように広いステージが有ったり、レースゲームの様に様々な車種や天候、各国のオン/オフロードコースが有るわけでも無い。 しかしその様な理由が有りながらもこのゲームを取り上げたからには、このゲームが劇素晴らしいからだっ! という訳では全くない(爆)。 ただ単に、DOS/Vマシン(死語)が486DX/66全盛期だった頃、i386の98(互換)ユーザーだった私が羨望のまなざしでDOS/Vマシンを見ていた5、6年程前、ショップのPS/V Visionとかいう当時としては画期的なCD-ROMドライブ搭載マルチメディアマシン(超死語)である486(互換)CPU搭載CRT一体型マシンで遊んだ、EPIC MEGA PINALLというピンボールゲームに雰囲気がそっくりだったからである(説明長いって)。 このBalls of Steelの台デザインに感じるちょっと古いアメリカっぽさや、ボールを弾いた時の感触、滑らかな画面スクロールが懐かしく感じられた。 このDEMOではDARKSIDEという台を、最大で60回までプレイできる(40回目、50回目で段階的に制限が増える)。 それ以外の制限は無く、数分しか遊べないDEMOが多い中、非常にお得な遊び甲斐の有るDEMOだと言うことができるだろう。 メニュー画面ではオプション設定の他、このDARKSIDEのテーマやルールを知ることができる。 オプションでは様々な設定ができるが、特徴的なのはPro Pinball同様DOS(VESA)モードとWin(DirectDraw)モードが選べる事と、台を一画面で全て表示(縮小)するか、スクロール(フルサイズ)させるかが設定できる点だろう。 このVESAモードでは今まで世に出た非常に多くのチップをサポートしているが、残念ながら最新のNVIDIA RIVA-TNT2Ultraは対応していないようだ(と言うことはVESAに対応していないのか? COMANCHE3が動かないのか・・・)。 とは言っても、今わざわざVESAでゲームをしようとする人は居ないだろうから、この設定が特に生きることは無いように思える。 逆に台の表示に関する設定は、なかなか便利に思える。 最初の内は一括表示にして、台の仕掛けを把握しやすくできるし、慣れればフルサイズにして台の迫力を味わうといった事ができるからだ。 実際フルサイズにしてプレイすると、ボールを弾く感触に乏しいピンボールゲームが多い中、実に感触良くボールを弾く事ができ爽快な気分を味わうことができた。 また台自体もそれ程難しく設計されておらず、少し慣れればかなりのハイスコアを出すことも可能だ。 ボールを落としてしまうという事がなかなか無い親切な台のため、やたらと難しい台が多いと感じてイライラさせられている人にもお勧めできる。 また台に仕掛けられたギミックも凝っており、チューブに入ったボールが消化される如く処理されたり(食事中には見られない?)、沢山のエイリアンを的にボールを当てたりと(射的みたい)、飽きることが無いのも良い。 BGMや効果音にも不満を感じる事は全く無く、久しぶりに面白いピンボールゲームをプレイしたという印象の残るDEMOだった。 |
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EgoSoftによる、Direct3D対応スペースシューティングゲーム。 このソフトは結構前から既にリリースされていたX-DEMOのプレイアブル版DEMOとなるが、今回のレビューでOTHERSに分類されたのは、そのDEMOモードの良さとALLドイツ語ソフトであるが故の難解さにより、本格的な宇宙航行までには至らなかったためである(笑)。 ちなみに近日中に英語版のDEMOがリリースされる予定だそうだ。 さてこのDEMOをプレイして驚くのはドイツ語によるナレーション付きのオープニングと、タイトル画面でしばらくしていると始まるオートDEMOの長さではないだろうか。 ナレーションがドイツ語だけに良く意味が理解できないのが残念だが(ヒアリングは苦手・・・)、3DCGを見ている限りスペースシャトル程度の技術しか持たない人類が、未来にワープ技術を手に入れて星間航行が可能になるまでを描いているのだろうか? 本当に、これだけDEMOが充実したDEMO(笑)は、久々に見たような気がする。 ついついプレイアブルで有ることを忘れるほどだ。 DEMO以外でも実際にプレイする事が可能なのだが、一度方向を変えると直ぐには勢いが止まらない、またブーストを掛けるとシート後方に押しつけられるなど、宇宙での慣性運動が表現されていたり、HMDにオーバーレイ表示されるオンラインヘルプが充実していたりと、なかなかのものだと言うことができる。 取りあえずプレイした所では、ゲートをくぐり続けるトレーニングと、宇宙ギルドのような宙域でのトレードモードまで試すことが出来た。 それ以上は語学力が足りないため見ることが出来なかったのだが、スペースファイト等のミッションも有るのだろうか。 トレードモードでは各施設と無線で交信しあい、交渉のため内部に誘導して貰うなど、今までのスペースシューティングとはひと味違う、なかなか本格的なスペースシミュレーションの様に感じられた。 グラフィックス面でも前回のDEMOより一段と進歩したようで、ワープの時の特殊効果などより美しく変化している。 しかしオブジェクトのポリゴンっぽさは相変わらずで、少々安っぽい感じはまだ拭えていない。 恐らくこれは製品版まで変わることは無いだろう。 BGM等のサウンドは前から不満は無かったが、今回もサウンド面ではハイクオリティだと言うことができる(3Dサウンド対応)。 このDEMOはサウンド面で結構システムに負担を掛けるので、是非ともPCIで且つ同時発声数の多い、3Dサウンドに対応したLive!のようなサウンドカードを使用することをお勧めする。 スピーカーも4スピーカーサラウンドシステムを使用すれば、さらに臨場感の有るサウンドを楽しむことができる。 DEMOながら、グラフィックスやサウンド、コントロール系の比較的に詳細な設定も出来るので、英語版DEMOも含めた今後の楽しみなソフトで有る。 |
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gOdsによる、Glide/Software対応DEMOソフト。 このソフトはメガデモ系のソフトだが、最新のテクノロジーを披露するためのデモでは無く、どちらかと言えば演出に重点を置いたデモの様だ。 その為にグラフィックスは確かにGlideを使用しているのだが、他のデモに見られるような目を見張るようなグラフィックス面でのインパクトは特に無い。 逆にテクスチャーも張られていない平面ポリゴンのオブジェクトが出てきたりして驚くのだが、このデモの良さはその映画のような演出と、正に映画的なBGMに依ると言って良いだろう。 このデモは5つのシーンに分けられているのだが、それぞれのシーンを見るごとに“恐らく”模倣されていると思われる映画のシーンを思いだし、ニヤリとさせられる。 SF映画ファンなら必ず一つや二つは、元ネタになっている映画を思い浮かべるはずだ。 またBGMもアマチュアが手がけたものとは思えないほど素晴らしいのだが、どうもこのBGMはジャッジドレッドやGODZILLA(ゴジラ)等から拝借して来たものらしい(笑)。 しかし最後のシーン(UNIT5:RobotFinal)は、映画GODZILLA的演出を交えながらジャパニメーション(ガンダム?)を模倣したと思える巨大ロボットが街を暴れ回り、戦隊ものばりに戦闘機が合体攻撃を仕掛け、しかも最後の最後というシーンでもGODZILLAの様な余韻を残す演出を見せてくれ、これが5MB強のソフトとは思えないほどの出来だと言うことができるだろう。 このソフトはVoodooユーザーなら(ユーザー以外でも?)必見のデモと言うことができる。 余談:このソフトの冒頭を見ていて思ったのだが、TOWNSユーザーなら一度は見たことが有るであろう“フラクタルエンジンDEMO”や“TOWNSスーパーテクノロジーDEMO”を、今もう一度見てみたいと思ってしまった。 どんなに今のコンシュマー機が優れていて素晴らしいゲームが多いとしても私が依然としてPCにこだわるのは、8年以上前に見た“フラクタルエンジンDEMO”の衝撃が未だに忘れられ無いからだ。 未だこれを越えるDEMOを見たことは無い。 X68kエミュ等は有るのにTOWNSエミュが無いのは、まだTOWNSが現役だからという事なのだろうか。 それともマニアには見向きもされない軟弱なハードだったという事なのだろうか(笑)。 |
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Michael T.l氏による、Direct3D/OpenGL対応、DEMO/ベンチマークソフト。 このソフトは既に有名なベンチマーク/DEMOソフトである“FOGCITY”の作者が制作した、最新の同ジャンルソフトである。 ソフトにはWinNT版とWin98版が含まれ、NT版はOpenGLのみ、98版はDirect3DとOpenGLの両方に対応している。 OpenGL版ではフルバージョンのドライバーが必要で、3DfxのMiniGLやQuakeGLドライバーでは動作させることが出来ないので注意が必要である。 逆にDirect3D版では、なんと3DNOWからDX6、お目見えしたばかりのKNI、さらにまだ一般に入手できないDX7にまで対応しているのが驚きだ。 DX6のオートマチックテクスチャーマネジメントやDirect3Dライトニングパイプラインも使用している。 さてこのソフトの中身はベンチマークとDEMOから成るが、残念ながらPURE3D2LXのドライバーがDX6に完全対応していないためか、一部のファンクションが異常を起こしてしまうのが残念だった(動作させるのすら苦労した)。 グラフィックス的にはセンスの良くなった(私好み?)FOGCITYと言った感じで、FINAL REALITYのCity sceneと似たような感じである。 しかし相変わらず海外的なダサイ機体が飛び回るのだが、そろそろ海外のソフトも人物だけではなくメカもジャパニメーションに倣ってもらいたいものである。 もっとも私はグラフィックスよりも、そのBGMの方が気に入ってしまった。 この"Celestial Fantasia"はBeaTが手がけたMOD形式のBGMで、今まで見たどんなDEMOよりも良いと言える(個人的に)。 容量も小さいし、NT&98&最新テクノロジーに対応していると言うことでDLしても損は無いだろう。 p.s. 何とかまともに動くようになった(と思う(^^;)ので、ベンチマークを行ってみた。 設定は全てデフォルトにしてある。 P2-309MHz PURE3D2LX Voodoo2 12MB Clk93 D3D 640*480*16 28.5fps OpenGL 640*480*16 21.1fps |
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■ TRAILS DEMO ★★★★☆ Arne Gabriel氏による、Direct3D対応、DEMO/ベンチマークソフト。 このソフトは宇宙空間での壮絶なドッグファイトを楽しむことが出来る、DEMO兼ゲーム兼ベンチマークである。 特徴はとにかく派手なその戦闘シーンに有ると思う。 G-POLICEばりの派手な爆発エフェクトや武器エフェクトが非常に美しい。 NekoFlightがミサイルの美しい軌跡を実現するのを目的として作られたのと同じように、このソフトも名前の通りマクロスで見ることの出来たようなマイクロミサイル群が画面狭しと飛び交い、非常に美しいトレールを描いて行くのを見ることができる。 さらに海外の宇宙戦ものでは大抵、戦闘機がダサイデザインで有ることが多いのだが(X-DEMO等)、このソフトの場合登場する機体はクールなデザインのものが多い。 もっともTIE-FIGHTERもどきの機体は少し格好悪いと思うが。 他にも特徴は沢山あり、テクスチャーに陰影を付けるバンプマッピングやトレールマーカーのON/OFF、幾つかの宇宙戦闘シーンを選択できたり、実際に自分で機体を操縦できたりもする。 また640x480から1024x768までの解像度も選択できる。 シーン選択に関しては6種類ほど選択できるのだが、それぞれ機種毎に乱戦状態だったり、巨大な戦艦や巡洋艦クラスの戦艦と戦闘機が戦うシーンなど、見ていて飽きないものばかりである。 しかし視点切り替え等が充実していないため(距離程度)、おいしいシーンを見逃すことが有るのが残念だ。 もっともグラフィックス的には不満の無いこのソフトだが、音が無いのが非常に残念だ。 これに関しては改良されて行くらしいので、今後のバージョンアップが楽しみである。 ちなみにベンチマークの方は、私の環境(P2-309+PURE3D2LX[Clk93])で82.4fpsだった。 Arne Gabriel氏のページには様々な機種の数値が上がっているので、それを参考にするのも面白いだろう。 |
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Empire Interactiveによる、DOS/DirectX対応、ピンボールゲーム。 定番的なPro Pinballシリーズの最新作で、今回は車によるアメリカ大陸横断レースを題材としている。 さて最近は派手な3Dアクションゲームが多くリリースされているため、なかなか日の目を見ることの無いピンボールゲームだが、海外ゲーム系サイトを調べてみると、結構な数がリリースされている事が解る。 しかしそれらのDEMOをプレイしてみてもどれも同じような感じで、特にレビューで取り上げる様なゲームはあまり無いのが実状だ。 更にそれぞれのゲームの背景等を知っていればレビューもし易いのだろうが、あまりピンボールに詳しくない私の場合、何か特徴が無ければレビューする事は難しい。 今回Pro Pinball: Big Race USAをレビューするのは、ナイスなBGM、256色から65000色まで対応のカラーモード、640x480から1600x1200までの多彩な解像度に対応、Win/DOS両方の実行モード搭載、などの特徴が有ったからである。 まずBGMに関してはDEMOの場合省かれる事が多いが、このゲームの場合数種類のBGMが収録されており、しかもそれぞれが非常に台に有ったクールな音楽のため、このBGMだけでも聞いていたい程だった。 DEMOの制限で再生周波数が低かったのが残念だ。 グラフィックスに関しては、オーバースペックに思えるほどの65000色と1600x1200もの高解像度に対応している。 もちろんデーターには超高精度なものが用意されており、640x480でも実に美しくリアルなグラフィックスを堪能できる。 さらに上部に電光ディスプレイが表示されるのだが、そこに映し出される荒いムービーが雰囲気を盛り上げてくれるのに一役買っている。 シミュレーションに関しても、ボールの動きや他の仕掛け共々リアルで不満を感じることは全くない。 フリッパーでボールを弾く感覚に乏しいゲームも有る中で、これは注目に値するポイントだろう。 さらにとどめとして、Win/DOS両方の実行モードが用意されているのである。 試しにDOSモードで実行してみたところ、Winモードと全く動作は同じものだった。 データー類はWin/DOSで共用しているようである。 Winでの動作推奨はPentium90だが、DOS版ならおそらく486/100あたりでも十分動くのでは無いだろうか? この様に文句無しのDEMOだったのだが、遊べる時間が3分限定だったのが残念だ。 もっともこの制限すら無くしたら、製品版を買い控えする人もいるだろうから賢明な措置だと思うが(笑)。 |
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