PC GAME REVIEW


 ADVENTURE FRAME ON



■ Venice Under Glass DEMO ★★★☆☆
1st Update 990526

 このゲームはMega mediaによる2Dミステリーアドベンチャーゲーム。


クマ!
熊!
くま!
苦真!


 このゲームは水の都ヴェニスを舞台に展開される、総熊出演によるミステリーアドベンチャーくまゲーだ。

 ゲーム形式としては、画面上の任意のポイントをクリックする事で進展するタイプのADVで、同じADVでもTomb Raiderシリーズの様に、プレーヤーが自由にキャラクターを動かす事は出来ない、昔から有るタイプのゲームだ。

 建物などの場所でマウスカーソルが虫眼鏡状になった時にクリックすると、ヴェニスの名所や名物をナレーションで説明してくれる機能があるので、ただのADVに留まらない実用性も持ち合わせている。

 ゲームシーンは静止画とムービーからなっており、何れも640x480の解像度で表示される。
640x480の大画面でフル3Dレンダリングによる美しいムービー(QTW)を見ることが出来るのは良いのだが、それ以上の解像度でゲームを実行してもフルスクリーンにならないのは残念だ。

 恐らくこれは、このゲーム自体がmacromediaで作られているからだろう。
その為にメニュー画面の切り替え等、動作がいまいち鈍いのも残念だ。

 ADVでは会話が重要になるがこのゲームでは字幕などは無く、すべてムービーによるフルボイスで会話が進行する。

 しかしプレイしていて驚かされるのは、キャラクターと声が驚くほどマッチしてないという事だ。

 どう見てもリボンを付けた雌グマなのに、声がもろ男(というかオカマ・・・?)だったり、主人公のクマの声が全然カワイく無かったり・・・(笑)。
キャラクターがキャラクターだけにキッズ層への受けも考えて、その辺りはもう少しどうにかした方が良かったと思うが。


 もっともこのDEMO最大の特徴は、1プレイ80秒というその短さに尽きる(最短コース時)。


しかも
79.4MB
80秒
である。


 ちなみに展開すると、さらに86.8MBという大容量になってしまう。
今までプレイしたDEMOの中で最悪のコストパフォーマンスだ。
テレホを使わずにDLした人は、恐らく顔面蒼白になるに違いない(笑)。

 もっともゲームDEMO以外にも各クマ紹介や自クマ紹介ムービーが有るので、少しは慰めになるかもしれない。


 しかしDEMO自体は、製品版ではどの様にミステリーに進行するのか興味が起きる程面白かったし(80秒で解るのか?)クマの動きがこれまた可愛らしいので、出来るだけ多くの人にこのDEMOをプレイして貰いたいと思っている次第である(おいおい)。  



  



  



  



  



  




■ Nightlong: Union City Conspiracy DEMO ★★★★☆

 Trecisionによる2D(3D)サイバーパンク・アドベンチャーゲーム。DirectX対応。
このゲーム、数ヶ月掛かってやっとDEMOをクリアしたので今更だがレビューする事にする(笑)。

 さてアドベンチャーゲームにはDIG(う、マイナーだ・・・)の様に2D背景に2D(3D)のキャラクターが動き回るタイプのものと、Tomb Raiderシリーズの様に全てが3D化されたもの、また日本で一般的な2Dグラフィックスにコマンド選択が基本となるものに分けられると思うが、Nightlongの場合前者に相当し、海外では定番的な画面クリック型のアドベンチャーゲームとなっている。

 この手のゲームの場合以前はキャラクターが2Dだったのだが、Nightlongの場合はソフトウエアレンダリングされた3Dで表現しているようだ。
そのためにキャラクターが、パターン化されていない滑らかな動きを見せてくれる。

 また背景は完全な3Dでは無く既に3Dレンダリングされたグラフィックスだが、そのために非常に細かくまた美しい背景となっている。
また美しいだけでなく、舞台が2099年だけあって非常にサイバーパンクな雰囲気漂う、クールなものとなっているのだ。
これはブレードランナーなどの雰囲気が好きな人にはたまらないだろう。

 さてゲームを開始した直後には屋外に居るのだが、空にはエアカーが飛び交っており駐車場にもエアカーが止まっている(ポリスカーもエアカーだ)。
エアカーが常識化している時代なのか、道路まで空中で無くなっている。
さらに遠くには、なぜか“市の中心”という日本語の電光標識まで見えるのだ。

 さてアイテムを苦労して駆使しながら建物内部を進んでゆくと、いかにも東洋的な色彩のアパートにたどり着く。
ここからさらに苦労して(笑)室内に入ると、インテリアはどうやら普通のセンスで安心するが、リアルな室内に数々の凝ったインテリア、美しいアクアリウムや壁に埋め込まれたTVまで見ることができる。

 このTVなどは実際に番組まで放映されていて(しかも結構長い!)、これらを見るだけでも実にこのゲームが細かく造り込まれているかが実感できる。 また要所要所でFMV(某国産機にあらず)を見ることも出来る。

 またグラフィックス面だけでなくサウンド面でも素晴らしく、時折流れるBGMに随所で聴くことの出来るリアルなサウンドエフェクト。
なんと本編では1000もの音声やサウンドエフェクトが含まれているのだ。

 しかし随所で苦労したと連発しているとおりこのゲームはかなり難しく、DEMOで行けるたった5つの区画(駐車場から寝室まで)を通過できるまで4ヶ月も掛かってしまった(もっとも月に数回しかプレイしていないが)。

 もっとも海外のアドベンチャーゲームは(画面クリック型以外でも)難しすぎるのが普通なので、これでもあちらさんにすれば普通の難易度なのだろう。
しかし私としてはもっと難易度を落として、このサイバーな世界観だけを容易に楽しめるようにして欲しかったと、正直なところ思うのである。

 国内のメーカーが完全日本語化してくれて、さらにヒントブックでも付けてくれるなら問題は無いのかもしれないが。

  (注:ヒント要請等のメールは受け付けていません)
 

















 


■ Tomb Raider 3 DEMO  ★★★★☆

 Eidos Interactiveによる3Dアクションアドベンチャーゲーム。Direct3D対応。

 もはや世界中で一番有名な、PCゲーム出身の女優となったレイラが、再びTomb Raider 3に出演することになった。

 ゲームで用いられる3DエンジンはTomb Raider 2と同様のものなので、揺れる髪や滑らかな肌を前作と同様おがむことができる。

 しかしゲーム業界のテクノロジーは常に変化しているので、すこし見た目の古くささは隠すことは出来ないだろう。
もっともTomb Raiderシリーズは見た目のパフォーマンスよりアクションで勝負のゲーム。だから動作速度の速さも重要。
この位のグラフィックスが適当なのかもしれない。

 前作のDEMOでは前半がおとなしく、後半に畳みかけるように襲いかかるトラップが印象的だったが、今回のDEMOでは最初から滑る坂道にヤリの突き出たトラップ、また落石トラップが待ち受けている。
さらに前回ではワシやトラが襲ってきたが、今回はトラの他にサルが襲いかかってくる。

 もっともスリルという点では、前半は滑る坂道で脅かされるがその後流れの速い川や底なし沼が有るほか、大したことはない。
しかも川や沼はコースから外れたところになるので、これが脅威になることは余りない。
総じて大人しめの印象を受ける。

 しかし新鮮さを感じるところも有る。

 茂みを抜けたときに突然現れる池などは、見ていてはっとするほど美しい。
水面の表現に関してもさらに表現力が向上しており、水面に足を付けた時の波紋などが前作より格段に綺麗になっている。
また、木漏れ日の表現も素晴らしい。

 もっとも美しさを狙いすぎたのか意図的なのか、肝心のトラップが騒然とした感じのテクスチャーの為に今一解りにくくなっている。
元祖Voodooでプレイしたために640*480の解像度にしていたのだが、出来ればこのゲームは1024*768等の高解像度でプレイした方が、トラップ等の見分けも付きプレイし易いだろう。

 しかし今回のDEMOで解ったのだが、どうやらセーブするのにクリスタルが必要になるようだ。
これは随時拾得する事が可能なのだが、配置によっては取得できるかどうかがテクニックに左右されることも有るので、シリーズになれた人ならともかく今回から初めてプレイする人には辛いシステムとなるだろう。


















  −Tomb Raider 3:South Pacific DEMO−


 Tomb Raider 3の2ndデモがリリースされた。このデモではSouth Pacificレベルをプレイする事ができる。

 Tomb Raider 3の1stデモではあまりトラップや交戦等が無く拍子抜けだったが、このSouth Pacificデモではなかなか手強い敵やトラップ等、Tomb Raider 2のデモに迫る難しさになっている。

 このデモで目新しいのは水中に潜むワニや、吹き矢で攻撃してくる原住民達だろうか。
出だしから魚が群れて泳ぐ美しい水中でのシーンや、流れ落ちる滝なども見ることができ、1stデモよりインパクトは大きい。

 しかしこのデモをプレイしてみても思ったのだが、どうもTomb Raiderシリーズのテクスチャーはゴチャゴチャしすぎて視認性が悪く感じられてならない。

 このデモに限ったことではないが、Tomb Raiderシリーズではどう見ても八方塞がりの場所だとしても、当然必ず手の届く段差等の脱出経路が有るのだが、このゴチャゴチャして視認性の悪いテクスチャーのため、この肝心な段差を見落とし易いのだ。

 またアドベンチャーゲームにしては珍しく、カメラ視点(三人称視点)が固定されていないのもTomb Raiderシリーズの特徴と言えるのだが、壁際等では視点が壁の中にめり込まないために頻繁に視点が移動し、このお陰でかなりプレイ中具合が悪くなる事が有るのだ。

 まあこれも含めてTomb Raiderシリーズの特徴と言えば特徴なのだが、プレイしていてかなりイライラさせられるのも事実である。

 しかしこの2ndデモでは、今までのTomb Raiderシリーズと同じように、アイテム無しでも自由にセーブ&ロードが行えるようになったのは嬉しいポイントだ。

 ステージも1stデモより長く難易度も高いので、これによってデモだけでも結構遊べるようになっている。

 動作も相変わらず軽いので、アクション好きならトライしてみては如何だろうか。  











 



■ Elder Blaze DEMO ★★★★☆

日本クリエイトによるロールプレイングゲーム。DirectX対応

 珍しく国内のメーカーからもRPGのDEMOがリリースされていたので遊んでみた。

 国内産RPGというと、スクエアのFFシリーズのようなデフォルメキャラがちまちま歩き回るゲームを想像しがちだが、このゲームはどちらかと言えば海外の、例えばDiabloの様なタイプに近いと言える。

 実際地下に続くダンジョンを探検するわけだが、潜る度にマップが自動生成されるという、本当にDiabloの様なシステムを採用している。
またアイテム等、実際見た目もDiabloそっくりだが、実はこちらはリアルタイムRPGでは無い。
こちらが行動した分だけ敵も動くという仕組みなので、Diablo程の緊張感は無いのだ。

 一階分のダンジョンも数部屋だけで構成されており、見た目それほど立体的な構成でも無いため、海外RPGに馴れた強者たちにはまったくの相手不足と言えるかも知れない。

 しかしこのRPGのオリジナル要素として、スクワイアというお助け君が居るのは面白いポイントかもしれない。
このお助け君は、ダンジョンでの戦闘を補佐してくれたり、またリストに入りきらないアイテムを食べて収納してくれるという、ドラえもんのポケット的な役にたってくれる。

 英語が苦手で、しかも国内のキャラ的要素が強すぎるRPGに食傷気味の人に最適なゲームではないだろうか。
 また、ルナドンのダンジョン部分だけプレイしたいと思うような人にもお勧めである。
  







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