■ 小阪 正勝氏のTom Clancy's Rainbow Sixレビュー

 NiftyのPCUGMフォーラムに掲載された、小阪 正勝氏によるRainbow Sixの素晴らしいレビューの転載許可を得ることが出来たので、ここで公開したいと思います。
本当に有り難うございました(^^ >小阪





Review#1 98/08/29
 
今日、海外へ注文していた「Rainbow Six」が到着しました。

で、箱はいつものPCゲームの箱と同サイズ。中にはCDジュエルケース、70ページ
前後のマニュアル、登録ハガキ、MPLAYERのチラシが入っています。

マニュアルはほとんど文字ばかりで、色気もクソもありません。キーリファレン
スは、CDのジュエルケースの中に入っています。

インストールは例によって超簡単。最大インストール(TYPICAL)で確か270MB前後、
これでムービー以外の全ファイルがHDDにコピーされます。

一応、Redstormのサイトから落としておいた暫定パッチを当てました(ちなみに9
月11日あたりに完全パッチが出るそうです)。

ゲームを起動すると、ゲームのエンジンを使用したムービーが始まります。CNN
のドキュメンタリー風に「1999年になり、テロ組織が国際化し、ブラックマーケ
ットにはありとあらゆる近代兵器が流通するようになり〜」みたいなアナウンス
が流れる中、ペルーの大使公邸人質事件の突入風景のような場面が展開されます。
解像度が荒く、それほど「うおおおお」という感じではありません。とはいえ、
R6における「人物の動作のリアルさ」は十分に堪能できます。知らない人間にこ
のムービーを見せて「実写なんだよ」と言ったら、あっさりと信じるでしょう。
あ、そのためにわざと解像度を荒くしたのかな・・・・

メインメニュー画面には「Single Player」「Multi Player」「Training」
「Options」「Quit」が表示されます。

オプション画面では、音響効果や通信音声のボリューム、3Dレンダリングのソフ
トウェア/ハードウェアの選択、解像度の選択などが可能です。解像度として
1024x768も用意されています。ちなみに私のMonster3DII(8MB)でその解像度を選
択したら、戦闘画面に入る際に案の定クラッシュしました(^^; 仕方なく、
800x600を選択。

とりあえず、トレーニングから始めました。「射撃および移動」「部屋の確保」
「人質救出」などのカテゴリーが用意されています。そしてそれぞれのカテゴリ
ーが、さらに細かい項目に分類されています。たとえば「射撃および移動」であ
れば、「シューティングレンジでマンターゲットを用いた射撃訓練」「小屋の中
へ手榴弾を投げ込む訓練」「障害物コース」「ドアの開け方(キーピックおよび
ドアチャージ)」「模擬市街を移動しながらの射撃訓練」などがあります。「部
屋の確保」であれば「小さい部屋に自分1人/2人チーム/3人チームで突入し敵を
排除」「二間続きの部屋に突入し敵を排除」など、これまた多彩です。訓練に用
いる舞台も、SWATやSEALのビデオなどでお馴染みの、プレハブっぽいような施設
や建物を用いており、気分満点です。

グラフィックスだけを見ると、SpecOpsと大差ありません。最新の3DFXばりばり
の1人称シューティング(Unrealなど)と比較すると、明らかに見劣りするでしょ
う。しかし、さすが人物の動きはリアルです。梯子を登ったり、段差を乗り越え
たりといった動作は、素晴らしい出来です。

で、ここでR6をプレイする上で、絶対に必要となるであろうアイテムを発見しま
した。それは「微妙な入力を正確にトレースできるマウス」および「マウスボー
ルの微妙な動きを妨げない高品質なマウスパッド」です。

戦闘画面では、とにかく「素早く」かつ「正確な」マウスさばきが求められます。
部屋に突入したならば、0.5秒以内に周囲を見回し、発見した敵に正確に照準を
合わせなければ、あっさりと射殺されてしまいます。特殊部隊員の素早い身ごな
しを再現するためか、マウスの感度が異様に高いので、左右を素早く見回しなが
ら発見した敵に瞬時に照準を合わせるのは、かなりの熟練を要するでしょう。今
のところ、私の安物パッドでは微妙な操作について来れず、入力がおおざっぱに
なってすぐに方向感覚を失ってしまいます。ちなみに、マウス感度を調節するよ
うなメニューは用意されていないようです。

まあ、どうしてもこれが嫌なら「自動照準」のオプションもありますが、どうせ
これだけリアルなゲームを殺るんなら、やっぱ自分で照準したいものです。

また、DukeやQuakeなどと異なり、状況によっては必ずしも狙った場所へ弾が飛
ぶとは限りません。しっかりと停止した状態で、なおかつ狙撃モードで、セミオ
ートまたはバーストで射撃すれば、弾はほぼ狙った場所へ集まりますが、歩きな
がらとか、走りながらでは、ほんの10m先を狙うだけでも、かなり弾がバラつき
ます。MP5やCAR15をフルオートで撃つ場合や、ハンドガンを使う場合は、15mも
離れたら実戦ではまず当たらないと思ったほうがよさそうです。

デモをプレイした方々からは「チームメイトがバカで援護してくれない」とのク
レームがありましたが、私が訓練の「数人のチームで部屋を確保する」などをプ
レイした限りでは、チームメイトは実に優秀です。はっきり言って、私が足手ま
といになってます。私がドアの脇に付くと、2番目の隊員がキーピックでドアを
開けてくれ、突入した私が敵を見つけようとウロウロ手間取ってるうちに、後ろ
からバラバラと突入してきて散開し、敵をあっさりと片付けてくれます(そして
私はその光景を床に横たわってみているという有り様(^^;)。

このように、基本的には期待を裏切らない見事な出来栄えですが、やはり欠点は
あります。

これは欠点ではないのですが、メニューなどの構成が、良く言えば非常に硬派、
悪く言えば味もそっけもありません。Descent Freespaceなどのドハテ&コテコテ
なメニューを見慣れていると、一瞬「クソゲー」の雰囲気を感じてしまうかもし
れません(でもクソゲーじゃないんですよ)。

2時間ほどのプレイ中に、幾度かクラッシュを体験しました。クラッシュする時
は、ご丁寧にも必ずWIN98を道連れにしてくれます(つまりリセットボタンを押す
しかない)。何が原因なのかは、まだ分かりません。完全パッチで修正されるこ
とを祈ります。

プレイ中、たまに画像の表示がおかしくなる場合があります。たとえば、外部視
点で、マウスで視点を振りながら部屋に出入りを繰り返すと、たまにポリゴンの
位置関係がおかしくなったようになります(うまく説明できない(^^;)。

また、訓練中には画面の左上にテキストの指示が表示されるのですが、そのテキ
ストがほんの数秒で消えてしまうので、非常にわかり難いです。

とりあえず今のところは、こんなもんでしょうか。買おうと思っている方は、買
って損はないはずです。訓練ですでに面白いですから。でもショップに買いに行
く時は、一緒に3Mかなんかの高品質マウスパッドを買ってくることをお薦めしま
す。俺も買ってこよう。



Review#2 98/08/30
 
昨日からR6の訓練に明け暮れてましたが、やり応えがあります。昨日の発言の時
点では気付かなかった点など、思い付くものを徒然成るままに書いてみます。

ドアは基本的に、ドアの前でキーパッドの{0}を押し続けることによって開きま
す。Rainbow Sixの隊員は、対テロ特殊部隊員として訓練されているので、特殊
なツールなしでも、時間さえかければロックされたドアも開けることができます。
装備にロックピックを加えてある場合は、ドアの前でそれを使用することで、よ
り素早くロックされたドアを開けることができます。また、ドアチャージを仕掛
けて吹き飛ばすことも可能ですし、単にショットガンをドアノブにぶち込んで開
けることも可能です。

とはいえ、AI隊員にロックピックやドアチャージを使用させるためには、突入計
画の立案段階で、ウェイポイントにその行動を指定しておく必要があります。さ
もなくば、AIチームはショットガンがあればそれでドアを吹き飛ばし、なければ
素手でドアを開けることになります。

これはドア開けに限らず、AI隊員のすべての行動に当てはまります。たとえば、
AIの隊員に、開けたドアにスタングレネードを投げ込んだり、部屋に突入して内
部をクリアしたりといった動作をさせたい場合は、すべて計画の立案段階で指定
しておく必要があります。現場でAI隊員にそれらの行動を指示する方法は、残念
ながらありません。まるで日本式受験専用教育を受けて育ったかのように、応用
のきかない連中です。

デモをプレイなさった方の「チームメイトが何もせずに後に突っ立ってる」とい
うのは、こうした的確な行動が指定されていないことが原因かもしれません。

あと、ROE(Rules Of Engagement:交戦規則)は、Clear、Engage、Advance、
Escortの順で、交戦に消極的になります。マニュアルには「Clearは基本的に動
くものを撃ちまくれ、という命令なので、人質やチームメイトを誤射する危険性
がある」と書いてありますが、Clearでもしばしば敵を撃ち漏らすことがあるの
で、常時Clearでいいような気がします。ただし、人質を連れて脱出する際には、
それを担当するチームがEscortになっていないと、人質が伏せたまま動こうとし
ないので、注意が必要です。

で、以上はマニュアルの受け売りです。実際にプレイを進めていくと、製品版で
も自分のチームメイトは、的確な指示がないと結構バカかもしれません。たとえ
ば、左右に部屋が並んでいる廊下を進む場合、戦闘の私が撃たれて倒れたら、す
ぐに後退してとりあえずの危険を避ければいいものを、「物陰に隠れろ!」とか
言いながらもその場でウロウロして、数秒の間に全滅してくれたりします(^^;

とはいえ、2チームで行動する場合には、AIコントロールのチームは見事な連携
で自分達の仕事を終えたりしてますので、恐らくバカなのは私の指示や動きなの
でしょう。まだまだ研究が必要です。

あと、訓練の段階では、プレハブの模造建物に加え、同じR6の隊員が敵役をつと
めているせいもあるのか、異様に射撃が正確です。本当に大袈裟でなく、敵を視
認して0.5秒もたつけば、「ワンショット・ワンキル」を実演してくれます。

ちなみに、Redstormのフォーラムで、マウス感度を変更する方法がアップされて
いました。Regeditを起動し、「\HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Red Storm 
Entertainment\Tom Clancy's Rainbow Six」以下の「MouseRadiansPerPixel = 
"00.008727"」の値を「00.002727」へ変更したらだいぶプレイしやすくなった、
というものです。これから試してみます。

しかし、1人称視点で廊下を進み、視界の外からいきなり撃たれた時なども、リ
アルさ爆発といった感じですね。なんか、銃声が聞こえるよりも前に、なにかに
突然はじかれてなぎ倒されたという感じです。気がついたら床を見ていた、みた
いな。実際、こういう状況下で撃たれた時、本人は何が起きたのか分からないう
ちに床に倒れてるんでしょうね。なんかこのR6では、撃たれると「痛み」を感じ
ます。実戦ミッションでは撃たれたら血飛沫がはじけるらしいから、さらに痛み
を感じるでしょう(訓練では血は出ません)。

そういえば、これは海外のBBSなんかで指摘されてましたが、スタングレネード
(FlashBang)の威力が、おかしいです。正確に敵の足元で爆発しないと、効果を
発揮しないようです。部屋にスタングレネードを投げ込んで、爆発と同時に突入
したにもかかわらず、平然とした顔で待ち伏せる敵に射殺される、というケース
が目立ちます。サイボーグかお前ら、という感じです。これも、完全パッチで修
正されることを期待しましょう。

あと、物を投げ込むと言えば、ドアの脇から手だけ出してグレネードを投げ込む、
という動作を実現してほしいところです。現時点では、ドアの斜め前に立つのが
限界ですので、けっこう危険が伴います。

とまあ、上記のような不具合や欠点はあるものの、ブッチギリのリアルさ爆発な
のは確かです。スペース物のI-WARではありませんが、これも特殊部隊マニアの
「夢の実現」という評価に値するゲームであることは間違いありません。洋書屋
などで売っているSWATなどのインドア・コンバット用のマニュアルで戦術を勉強
すると、かなり応用できるのではないでしょうか。

このR6、マルチプレイヤーで遊んだら、まさしく「バーチャル・サバイバルゲー
ム」と化しますね。上記のAIに関する問題もすべて解決しますし。う〜ん、やり
たい。


Review#3 98/08/31
 
前回の発言でマウス感度の変更方法について触れましたが、実際に試したところ、
かなりイイかんじです。いや、マジで。

オリジナルの値が「00.008727」なので、最初は約半分の「00.004727」で試して
みましたが、やはりこの情報をポストした人の「00.002747」が、プレイした感
じではベストのようです。

なんといっても、「即座の対応」が格段にやりやすくなりました。従来は、物陰
から急に敵が現れると、照準にもたついて射殺される、ということを繰り返して
いましたが、もはやそんなことにはなりません。勝てます(強気(^^;)。

しかし、いまだにクラッシュには悩まされます。これが決まって「オーシ、殉職
者も出ずにいまんとこ快調だぜ!」と思っている瞬間に発生したりするので、け
っこう発狂しそうになります。クロックアップによる加熱が原因かとも思ったの
ですが(そう、私のセレロンは450MHz(^^;)、3DバリバリのDescent Freespeceを2
時間とかプレイし続けても問題ないので、それは関係なさそうです。

クラッシュといえば、今のスパフランコルシャンのクラッシュは凄かった。


Review#4 98/09/02
 
「虹六」、いつになく慎重な私は、いまだに訓練に明け暮れる毎日。

チームプレイよりもまず、自分が不自由なく動き回って敵を倒せるかどうか、が
重要だと分かってきたため、「自由訓練(Open Training)」の「二階建家屋」を、
ドミンゴ・シャベスただ独りで攻め続けています。努力の甲斐あって、3回に2回
は独りでテロリストを全滅させることができるようになりました。

以前の発言でも書きましたが、訓練ではR6隊員が敵役として現れ、しかもご丁寧
に強度最高のボディアーマーやケヴラーヘルメットを着用しているため、MP5で
倒すためには、顔面・腕・脚といった露出部分を正確に狙う必要があります。1
度、ショットガンで闘ったのですが、5発撃ち込んでも倒せませんでした(相手は
頭抱えて逃げ惑ってたけど・・・)。ここは素直にCAR15を装備して闘いましょ
う。.226ライフル弾であれば、ボディアーマーもブスブスと貫通してくれます。

訓練を重ねて、あるていど動き方や戦術が分かって勝てるようになってくると、
R6の面白さが倍増します。たとえ殺られても「ああ、今のは殺られても当然の動
きをしてしまったな」というのが納得できるので、それも良しです。いまのとこ
ろ、訓練だけで十分に楽しめてしまっています。

マニュアルには「訓練で汗を流せば流すほど実戦で流す血の量が減る、というの
が現実の特殊部隊員の合言葉」みたいなことが書いてありますが、ゲームがここ
までリアルだと「なるほど」と納得できてしまいます。ここは私としては、納得
できるまで訓練に明け暮れたのちに、満を持した状態で実戦ミッションに臨もう
と思っています。そのほうが、「これまでの激しく厳しい訓練は、今この時のた
めにあったのだ!」とか気分が盛り上がりそうじゃないですか(廃人(^^;)。

「自由訓練」では、実際にメンバーや装備の選択、突入計画の立案などを含めて
練習できるため、「ウェイポイントをどのように設定すると、AI隊員がどのよう
に動いてくれるか」を納得がゆくまで試すことができます。ドアの前にウェイポ
イントを設定し「スタングレネードを投げ込む」を指定すると、ちゃんとその通
り実行してくれます。ただ、熟考なしに部屋へ突入するよう設定すると、やはり
死屍累々な結果となります。どうやら「AIがバカだチョンだ」と言うよりも、む
しろ「賢い突入計画ならばAI隊員も賢く闘う」「愚かな突入計画ならばAI隊員も
愚かに闘う」というふうに考えたほうがいいみたいです。

とにかく素晴らしいポテンシャルを秘めているR6ではありますが、いまだにクラ
ッシュに悩まされています。どうやら私の環境では、登場する隊員が多くなれば
なるほどクラッシュ率も高まるようです。独りで訓練していると、ほとんどクラ
ッシュしません。逆に、8人全員を使うようなミッションでは、80%くらいの高確
率でクラッシュします。実は、実戦ミッションに踏み切らないのは、これも大き
な理由となっています。今月の11日までに完全パッチがリリースされるはずなの
で、是が非でも修正してほしいものです。

また、細かい欠点を挙げ連ねると・・・

・装備選択画面でCAR15のマガジンは「30連バナナマガジン」のはずなのに、絵
が20連マガジン。

・ショットガンの散弾パターンがあまりにも広がりすぎ。5m先で直径1mくらいに
広がってしまうので、いまいち有効に使えない。

・敵AIの射撃精度が高すぎるのでは・・・廊下の端と端で対峙した瞬間に撃って
きて、みごとヘッドショットを決めてくれるのは・・・お前らゴルゴ13か? この
せいで、こちらがいくら厚いボディアーマーを着ていてもまったく意味がない。

・ドアが紙のように薄く、あまつさえ反対側にいる敵の腕などが突き抜けて見え
てしまう場合がある。

・世界中から選りすぐったエリート達を、さらなる猛訓練で磨き上げた隊員なの
だから、マガジンチェンジをもうちょっと素早くしたほうが・・・あれじゃ、俺
のほうが速いぞ。

・早く国内で発売してほしい。もっと皆の戦術とかインプレッションを読んでみ
たい。独りで盛り上がるのは寂しいな・・・・・あ、これはゲームの欠点じゃな
いわな。


Review#5 98/09/04
 
二階建家屋の突入訓練は、ほぼ5回中4回の成功率に達したので、ついに我が隊員
達を実戦任務へ投入しました。

最初は、デフォルトの突入プラン(4名チームx2)でチャレンジ。これが、俺がタ
ンゴ(テロリスト)を1人無力化する間に、AI隊員が各自滞りなく自分の仕事をこ
なし、あっさりと死傷者ゼロで任務完了。こりゃ、簡単すぎて逆につまらん。

そこで、3名1チームのみで突入するという、やや無謀とも思えるプランを作成し、
再チャレンジ。危なかったものの、これも死傷者ゼロで終了。もちろんタンゴは
一人残らず無力化された。中には、弾丸が銃に命中して銃がはじき飛ばされた途
端、ひざまずいて両手を挙げて降伏の意思表示をするタンゴもいたが、俺はそん
な演技には騙されない。手を挙げるタンゴの全身にフルオートで9mmパラベラム
を叩き込み、自分の犯した罪を反省させる。

てな感じで、前回までの発言では「訓練で超面白い」と書きましたが、予想通り
実戦任務はそんなものを遥かに超越する熱さで、もう止められません。気付いた
ら、すでにミッション9まで進んでしまいました。

ひたすらプレハブ家屋の中で訓練を繰り返してきましたが、実戦任務の舞台のバ
ラエティに富んでることといったら・・・・これで文句を言うなら、もはやこの
世にはあなたを満足させるゲームはありません、という感じ。ネタバレになるの
であまり詳しくは書きませんが、大使館に始まり、ジャングル、巨大ダム、麻薬
カルテルのアジト、研究所、空港、遊園地など、もうとにかくとにかく「うおお
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」です
よ。

あと、訓練ではやたらクラッシュしたのですが、実戦任務ではなぜか、任務中の
クラッシュは一度も発生していません(突入プランの立案中にはけっこうクラッ
シュしますが・・・・)。

ここまで読むと「なんだ、実戦はけっこう簡単なのか」と思うかもしれませんが、
さにあらず。簡単なのは最初の数ミッションだけです。あとは、各ミッション毎
に、さまざまに突入プランを修正しながら、平均15回はやり直しています。しか
もこれは、難易度最低での話です。

R6では、難易度は敵の強さには影響しません。突入計画を立案する際の、情報の
正確性が変わるのです。難易度が最低の場合は、人質の位置および定点で警戒す
るタンゴの位置が、ほぼ100%正確に表示されます。難易度を上げるにつれ、それ
らの情報が不正確になり、最高の難易度ではほとんど「この辺にいるかもしれな
いような気がするような気がするかもしれない」程度まで正確性が下がります。
それだけ、計画立案も困難になりますし、実際の突入も危険性が飛躍的にアップ
するというわけです。

とにかく「1発の被弾で終わり」ということが、これほどまでにリアリティや緊
張感を盛り上げるとは・・・・・もちろんそれだけじゃなくて、各部の完成度が
素晴らしいということもあるのですが。正直言って、PC GAMER誌でR6のスニーク
プレビューを読んだ時は「1発で戦闘不能って・・・リアリズムを追求したいの
は分かるけど、これじゃゲームにならないんじゃない?」と冷ややかにとらえて
いたのですが、とんでもない。とにかくもう、SpecOpsには絶対に戻れません。

遠距離からフルオートで撃たれ、背後の壁にブスブスと穴が開き木屑が飛び散る
中、あわてて物陰に隠れる瞬間の恐怖・・・・こちらに気付いていない敵に背後
から銃の狙いを定める瞬間の興奮・・・・ドアを開ける瞬間の緊張・・・・背後
の窓からいきなり掃射された瞬間の驚愕・・・・

もちろん、クラッシュを含め、ゲーム中には至らない部分や欠点がそこかしこに
見受けられます。しかししかし、それらを補って余りあるほど、基本システムが
素晴らしすぎます。一刻も早く、追加ミッションパックを10本くらい出して欲し
いです。全部買います。

普段はゲームにケチしかつけない私がこれだけ誉めると、逆に不信感を抱く人も
いるでしょう。これはひとえに、それだけ私のツボに入ったゲームだったという
ことです。

・・・・・これでI-WARがゲットできれば、もう言う事なし大満足だわ。


Review#6 98/09/06
 
現在、我がチームはミッション14に突入しました。箱の説明によると全17ミッシ
ョンなので、残りは4ミッションですか。寂しいです。とはいえ・・・

前回の発言で「難易度は情報の正確性に影響する」と書きましたが、それ以外に
も変化する部分がありました。R6の難易度は3段階あるのですが、難易度を低で
プレイした場合は、プライマリ・オブジェクティヴを達成すれば任務完了となり
ます。難易度を低でプレイすると、プライマリに加えて、セカンダリ・オブジェ
クティヴを達成する必要が生じます。さらに難易度を高でプレイすると、それら
に加えてボーナス・オブジェクティヴ(だっけな?)を達成しなければなりません。

試しに、最初のベルギー大使館を難易度:中で殺ってみました。難易度:低では大
使を救出するだけでよかったのが、スタッフだか武官だかを同時に救出しないと
任務失敗となります。しかも今回は、セカンダリの人質の横にはタンゴが見張り
で立っており、あまりドンパチをやって騒々しくなると、あっさりと人質を処理
してしまいます。そしてプライマリの大使は、なんとタンゴ達の手を逃れて、大
使館のいずこかの部屋で震えながら隠れているのです。タンゴ達はこの大使を探
して大使館内をうろうろ歩き回っており、大使は発見され次第処理されてしまう
という、一刻を争う状況となっています。

たったこれだけのことで、ゲーム自体の難易度が飛躍的にアップしますし、突入
のスタイル自体を根本的に変更する必要が生じるため、「全17ミッション」とは
いうものの、実質的には「全51ミッション」と言っても過言ではない内容となっ
ています。

話は変わり、「心拍センサー(Heart Beat Sensor)がチートではないか」という
指摘がありましたが、これはゲーム内では正式装備のひとつであり、決してチー
ト扱いではありません。この心拍センサーは「人間の心臓が鼓動する際に発する、
微弱な電磁波を検出する」という架空?のデバイスです(原作本に登場するのか
な?)。はっきり言って、このデバイスを駆使しないことには、特に後半のミッシ
ョンはクリア不能です。はっきりとこのデバイスの使用を前提としたミッション
も登場します。

ネタバレになりかねないので、あまり詳しくは書けませんが、「警備員に発見さ
れることなしに建物へ潜入し盗聴器をしかける」というようなミッションもあり
ます。この場合、交戦はおろか警備員に視認された瞬間に任務失敗となります。
物陰から心拍センサーで警備員の巡回パターンを見極め、一瞬のスキを突いて廊
下を駆け抜け別の部屋へ移動する、という行動を繰り返さざるをえず、超ドキド
キもんの内容です。廊下を駆け抜けるうちに警備員が近づいてきてしまい、運を
天にまかせて慌てて手前の部屋に隠れる、などという展開もありました。

次は武装について。装備選択画面では、けっこう様々な武装を選択可能なのです
が、人質救出系など隠密性を要する任務では「MP5 SD6(サイレンサー付きの
MP5)」、屋外戦闘や敵がボディアーマーを着用している任務では「M16A2」でほ
ぼ決まりですね。逆に言うと、この他の銃器を使用する明確な理由を見出せない
のが残念といえば残念です。たとえば、屋内でかつ敵がボディアーマーを着用し
ている場合、現実であれば取り回しの楽なCAR15を選択するところですが、どう
やら銃のかさばり具合についてはシミュレートされていないらしく、M16A2のま
までも支障なく闘えてしまいます。ただし、サイレンサーの有無は隠密性を決定
的に左右するので、重要です。

サイドアームについては、これまでの任務では使用する局面はありませんでした。
とはいえ、たとえばM16A2とサイレンサー付きソーコムピストルを持参して、隠
密性が重要な場面では後者を使う、という使い分けは考えられそうです。

相変わらず、グレネード系は有効に使うのが困難です。スタングレネードの問題
点については以前の発言で述べましたが、フラグメンテーショングレネードにつ
いても、なにやら有効半径が2mもないらしく、やはり敵の足元に転がさないと効
果ありません。四畳半くらいの部屋であれば、どこに立っていようとも手榴弾が
爆発して無事で済むとは思えないのですが・・・・・これらの点が改善されない
と、中や高の難易度で闘うのが非常に困難だと思われます。たとえば:

                    自分
------------------- ドア ------壁
敵

という位置関係で、敵がすでにこちらの存在に気付いており、待ち伏せ体制に入
ってしまっている場合、ほぼ絶望的な状況となります。この位置関係では、自分
の姿をさらさずに敵の足元へグレネードを転がすのは不可能ですし、かといって
グレネード無しで突入すると、こちらが発砲する間もなく、文字通り「一瞬で」
射殺されてしまいます。逆に、こうした状況での有効な戦術を編み出した方には、
是非ともご教授願いたいです。現時点では、犠牲者が出ることを覚悟で飛び込む
しかないので・・・・・

もうひとつ、どうしても気になる点。たとえば、複数の敵が数メートル間隔で歩
哨に立ってるとします。遠距離から狙撃モードでこれらの敵を倒す際、M16A2な
どで狙撃すると、当然ながら発砲音もするわけで、1人が倒れた時点で残りの者
がこちらへ向かって走ってきます。ところが、サイレンサー付きの銃で狙撃した
場合は、目の前で仲間が射殺されてるにもかかわらず、他の者達はなにごともな
かったかのように立っているのです。これはいくらなんでも、おかしいなぁ。


Review#7 98/09/07
 
さきほど、キャンペーンをコンプリートしました。最後の任務が激ムズです(と
はいってもノヴァロジック的ムズさではないよ)。8名の隊員が参加し、6名が殉
職、1名が重傷という壮絶な結果でした。さまざまにプランを練り直しながら20
回ほどトライしまくり、ようやくこの1回だけ成功させることができました。ベ
ルギー大使館からの私の分身である愛しのシャベスも、ついにこの任務で凶弾に
倒れたのです・・・さぞやクラークが悲しんだことでしょう。

というわけで、R6に登場する銃火器の各々について、雑感を述べてみます。

[Hk MP5-A2]
ごくスタンダードなMP5です。9mmなので、敵がレベルIIボディアーマー以上を着
用していると、頭部・腕・脚などの露出部分を狙わないと、効果ありません。は
っきり言って、あえてこれを使う理由は見当たりません。セミ・バースト・フル
が選択可能です。

[Hk MP5-SD5]
上記のサイレンサー版です。製造段階から組み込まれているサイレンサーは非常
に高性能で、事実上、発砲時にはボルトの作動音(チキチキチキ、という音)しか
しません。隠密性が重要な場合や、遠距離狙撃が不要な場合は、基本的にこの銃
を選択しました。セミ・フル・バースト。

[Hk MP5K-PDW]
MP5ファミリー中で最も短く切り詰められたタイプです。大型のハンドガン程度
の大きさしかありません。回転速度が凄まじく、マガジンが1秒ちょいで空にな
ります。銃身が短いので集弾性も極端に悪く、近距離で9mm弾を「ブワァァァッ」
とスプレーのようにばら撒く以外に使い道はありません。実戦でもついに使わず
終いでした。セミ・フルのみ。

[Colt M-16A2]
こいつの5.56mm弾ならば、敵がどのようなボディアーマーを着用していようとも、
紙のように貫くことが可能です。屋外戦での遠距離狙撃にも向いています。いち
おう解説では「銃身が長くかさばるので屋内戦闘には不向き」とありますが、そ
こまではシミュレートされていないらしく、屋内でもガンガン使えてしまいます
(残念)。ちなみに、一部では「R6はSpecOpsと違って狭い屋内戦闘のみ」と思っ
ている方もいるようですが、だだっぴろい屋外(空港や山間ハイウェイなど)もち
ゃんと登場します。セミ・バースト・フル。

[CAR-15]
上記のショート版です。私自身は、サバゲーではこうしたショート版のほうが遥
かに取り回しが楽で好みですが、M-16A2が上記のようにどこでも使えるため、ゲ
ーム中では「気分を出す」以外にあえて使う理由はありません。セミ・バースト・
フル。

[Benelli M1 Tactical 12Guage Shotgun]
ショットガンです。シェルは12ゲージのダブルオーバックだと思うのですが、穴
は8つしか開きません(本来は9つ開くはずでは?)。以前の発言で書いた通り、ほ
んの2m先で散弾パターンが直径1mちかくに広がってしまうため、手が届くような
至近距離でないと有効な威力を発揮しません。というわけで、ロックされたドア
を素早く開ける以外に使い道はありません。ショットガンはかっこいいんですけ
どね。パッチで是非とも修正して欲しいです。ワイルドセブン(古ぅ〜)が好きな
方には、逆にこの非現実的な散弾の広がり方が涙かもしれませんが。

[Hk Mark23 SOCOM]
お馴染みのソーコムピストルです。.45なので、薄手のボディアーマーであれば
貫くことができます。シューティングレンジでは、10mも離れるとまともに集弾
しません。というわけで、実戦では恐くてとても使えません。実銃は超クールな
んですが・・・・

[Hk Mark23-SD]
上記のサイレンサー版です。撃っても「ポ」という音しかしません。任務内容に
よっては、CAR-15と一緒に持ってって、場面によって使い分けるというのも考え
られるのですが・・・・とりあえず難易度-低では、そんな必要はありませんで
した。

[Beretta M92FS]
言わずと知れたベレッタです。9mm弾を15発装填します。ベレッタ一丁でリッグ
スやマクレーンの気分に浸りたい方はどうぞ・・・・十中八九死にますが。

[Beretta M92FS-SD]

上記のサイレンサー版です。SOCOM-SDと比較して、15発というのが心強いか
も・・・・ゲーム中では9mmも45も違いが分からないし。

[Hk USP]
SOCOMよりも小振りでベレッタよりも強力、というのが特徴。こいつも、実銃が
お好きな方以外は使う理由は・・・・・

[Hk USP-SD]
上記のサイレンサー版です。以上。

[Flash Bang]
別名「スタングレネード」。強烈な音と光で五感を一時的に麻痺状態に陥れます。
ゲーム中ではなぜか有効半径が1.5m前後しかないため、いまいち使えません。要
修正です。

[Frag Grenade]
邦名「破片手榴弾」。爆発とともにシェル(外殻)が無数の破片となって四散し、
周囲の人間を殺傷します。現実では、たとえ強力なボディアーマーを着用してい
ようとも、5m以内で爆発すれば「少なくとも」手足に負傷、もしくは数秒間は戦
闘不能に陥るはずなのですが・・・・ゲーム中では足元で爆発しない限り、敵は
爆竹が鳴ったほどの反応も見せません。これも絶対に修正すべきです。

[Lock Pick Kit]
開錠キットです。こいつを使うと、ロックされたドアを素早く開けることができ
ます。あえて持参せずとも済んでしまう道具です。

[Door Charge]
ドアの周囲に張り巡らして吹っ飛ばす爆薬です。こいつも、あえて使う必要のあ
る場面には遭遇しませんでした。「Demolition」を専門とする隊員以外は、セッ
トするのに時間がかかります。その場合は素手で開けたほうが速いかも・・・・・
こいつがないと開けられないドア、というのを登場させればまた面白くなったこ
とでしょう。

[Electoronic Kit]
「Electoronics」を専門とする隊員に装備させると、セキュリティやコンピュー
タなどをすばやく解除/操作することができます。とはいえ、いずれの隊員も時
間さえかければ素手でできることなので・・・・やはりこの辺り、専門の隊員以
外は手が出ないよう修正すべきでしょうね。

[Demolition Kit]
「Demolition」を専門とする隊員に装備させると、爆弾を素早く解体することが
できます。これも、時間さえかければ誰でも素手でできてしまうので・・・・
「ポリスノーツ」みたく失敗することもないですし。

[Heart Beat Sensor]
心拍センサーです。上記の「気分を盛り上げるだけ」デバイス群と異なり、こい
つだけは「超必需品」です。「現実に存在しない機械は使わん!」というハード
コアな方は、使わないで闘うことももちろん可能ですが・・・難易度が数倍に上
昇すること間違い無しです。

これら銃火器などの他、服装もさまざまなタイプを選択可能です。色は「アーバ
ン(グレー)」「ナイト(ブラック)」「カモ(タイガーストライプ)」「ウッドラン
ド」「デザート」が用意されており、この各々が「ライト(小口径の拳銃弾に対
応したボディアーマーのみ、軽量で動きやすく隠密性に優れる)」「ミディアム
(中口径の拳銃弾に対応、通常はこれを選択)」「ヘヴィ(拳銃弾を完全に防ぐ重
量級ボディアーマー、ケヴラーヘルメット、フェイスシールドなど完全装備)」
に分かれています。

今、難易度-中で最初からやり直しています。尋常でなく飽きっぽい私が、いま
だにまったく飽きる気配を見せません。最初のベルギー大使館に立籠ったテロリ
スト連中を、シャベス1人で突入して全滅させてやりました。かなり時間がかか
り、緊張感の持続が大変でしたが、実にやり応えがありました。


Review#8 98/09/12
 
レインボウ・シックス  勝利への鍵

[忍耐力なき者は去れ]
まず最初に肝に命じるべきことは、R6では「忍耐力」が全てだということである。
「銃をフルオートで撃ちまくりながら駆け回りたい」と思う者は、決してR6を買
ってはならない。そうした者にとり、R6はクソゲー以外のなにものでもない。素
直にQuake2やUnrealを選択せよ。

[任務の目的に忠実であれ]
しつこいようだが、R6はQuakeやUnrealではない。大半の任務では、敵を倒すこ
と自体が目的ではない(「敵を完全に排除せよ」と指定されている場合を除く)。
極端なことを言えば、敵と一切の交戦をせずに目的を達することができれば、そ
れに越したことはない。避けられる戦闘は、極力避けよ。

[歩兵戦闘の基本もステルス]
ステルスという言葉は、航空戦闘にだけ当てはまるものではない。R6の基本も、
やはり「いかに敵に気付かれることなく任務を遂行するか」にある。こちらの存
在に気付いていない敵を倒すのは、比較的たやすい。一方、ひとたび侵入者の存
在に気付いて臨戦体制に入った敵を倒すのは、非常に困難かつ危険を伴う。

[火器を使いこなせ]
どうしても必要な場合を除き、消音器(サイレンサー)を備えた火器を使用するこ
と。消音器を備えた火器の発砲音は、ほんの5メートル先の敵にも気付かれずに
済む。対照的に、たとえ敵から100メートル離れていようと、M-16A2を1発でも撃
てば、チームの存在がすべての敵に露見してしまう。破片手榴弾などは、もって
のほかである。そして、フルオート(引金を引いている間ずっと弾が出るモード)
は決して使用してはならない。これは射撃訓練で試せばおのずと分かることだが、
フルオート射撃では、的へ向かうのは最初の数発だけで、あとは目標の周辺へラ
ンダムに着弾するだけである。最も正確なのはセミオート(引金を引くと1発)だ
が、敵が防御力の高いボディアーマーを着用している場合などは特に、1発の被
弾では倒れない場合がある。というわけで、実戦で最適なモードは「バースト
(引金を引くと3発)」ということになる。このモードはセミオートなみに制御し
やすく、3発がほぼ狙った位置に集弾する。通常の敵であれば、バーストの1連射
で倒れるはずである。

[被服がステルス性を左右する]
色や迷彩は状況に応じて選択すればよい。問題は「ライト」「ミディアム」「ヘ
ヴィ」のいずれを選択すべきかだが、ここは迷わず「ライト」を選択すること。
拳銃弾をその口径を問わずにストップしてくれる「ヘヴィ」装備は、一見すると
魅力的に思える。しかしそれは大きな間違いである。諸君が相対することになる
敵は、いずれも強力な火器で武装しており、実戦ではボディアーマーは「お守り」
程度の役にしか立たない。そして、なによりも大切なステルス性が大幅に損なわ
れてしまうという、嬉しくないオマケ付きである。試しに、訓練でヘヴィ装備を
身につけて歩き回ってみるといい。どれほど注意深く行動しても、そこかしこで
「しゃりしゃり」「ちゃりちゃり」という音を立ててしまう。しかもさらに悪い
ことに、分厚いケヴラーヘルメットが、自分の立てている音に対して鈍感にして
しまうのである。その点、「ライト」装備は防御力には欠けるものの、遥かに動
きやすく、ステルス性も比較にならないほど優れている。要は、敵に存在を気取
られなければ、撃たれることもない。よって、装備の防御力は重要ではないので
ある。

[移動は細心の注意を]
大前提は「走るな、這うように歩け」である。走れば、それだけ音が出る。注意
力も散漫になる。踏み出す一歩に細心の注意を払い、心拍センサーで周囲の状況
を常に把握し、ドアを通過する際や、角を曲がる際には、「一度に1ピクセル」
だけ動くようなつもりで、移動せよ。心拍センサーで敵の位置が判明している場
合は、なるべく敵の死角となるような位置につき、一度に1ミリ以上は移動しな
いというつもりで、徐々に、徐々に、細心の注意を払って敵を視界におさめる方
向へ移動してゆく。そうして、敵の肩・腕・脚の一部などが視界に入った時点で、
バーストで弾丸を叩き込んでやる。必要であれば、狙撃モードに切り替えたうえ
で移動してゆくと、敵の身体の一部を視界に捉えやすい。これで2回も撃てば、
敵はこちらの存在に気付くことなく無力化されるはずである。この戦術を用いれ
ば大半の場合は「スタングレネードの投擲後に運を天に任せて部屋へ飛び込む」
というギャンブルをせずに済むであろう。

[チームを効果的に切り替えよ]
任務へ複数のチームを投入した際には、事前に作成したプランに固執せず、操作
するチームを切り替えながら({PageUp}{PageDown})、互いの死角をカバーする位
置へ移動せよ。1つのチームが移動する際には、必ず無防備な方向(死角)が発生
するはずである。複数のチームを使いこなしつつ移動すれば、そうした死角を最
小限にとどめることが可能である。

・・・・・むむ、だいぶ酔いがまわってきたので、続きは次回へ持ち越しとする。


Review#9 98/09/13
 
            レインボウ・シックス
          バージョン1.02パッチの修正点(概要)
------------------------------------------------------------------------

ようやく完全版パッチがアップされました。このパッチにより、これまで不満に
感じていた点の大半が修正されました(当パッチによる修正点は、実に50箇所以
上)。ちなみに、私には無縁なマルチプレイヤー関連や、私が遭遇していない問
題に関連する修正点については、面倒だし、どうせゲームを持っていない人には
分からないことなので、バッサリとはしょっています。

・旧版のCyrixで動作するよう修正。

・3Dカードの初期化に失敗した際に、強制的にソフトウェアモードで起動するよ
  う修正(主にMGA Millenniumに関連する問題)。

・キャラの腕や脚が、壁やドアを突き抜けてしまう問題を修正。

・スタングレネードがテロリストを3秒前後にわたり麻痺させるよう修正(従来は
  1.5秒前後)。

・破片手榴弾の殺傷範囲を半径8メートルへ拡大(従来は半径5メートル)。

・ショットガンのモデリングを修正(散弾の拡散度や有効射程)。

・心拍センサーのモデリングを修正(トリガーを引くことなしに、センサーを中
  心とした円周および前方が検出される)。

・ハンドガンのマガジン数が正しく表示されない問題を修正。

・ドアチャージの個数が正しく表示されない問題を修正。

・被弾したガラスが常に割れるよう修正。

・消音器付きの火器で見えない位置から撃たれて負傷したテロリストが、その場
  から走って逃げ出すよう修正。

・消音器付きの火器で見えない位置から撃たれて、幸運にも被弾を免れたテロリ
  ストが、その場に立ち止まり、周囲を注意深く見回すよう修正。

・AI隊員が破片手榴弾を投擲する際に、自分を爆発に巻き込むような位置に投げ
  ることがないよう、修正。

・AI隊員およびテロリストが、より小回りに方向転換するよう修正。船内の狭い
  階段部分をうまく通過できるよう、行動ロジックを修正。

・造幣局のミッションで、ガレージのドアが通過できない問題を修正。

・その他、数十ヶ所にわたる問題を修正。

-------------------v1.01(暫定パッチ)での修正点--------------------------

・マウスの上下を逆転させた際に、ポインタの移動がぎこちなくなる問題を修正。

・訓練ミッションを開始する際に発生するクラッシュを修正。

・暗視ゴグルに切り替える際に発生するクラッシュを修正。

・ドアを複数のドアチャージで破壊した際に発生するクラッシュを修正。

・その他、十五ヶ所以上にわたる問題を修正。



Review#10 98/09/13
 
本日は、諸君が使用することになる火器の集弾性能について、シューティングレ
ンジでの実験結果を見てもらいたい。

レインボウ・シックス訓練キャンプのシューティングレンジは、「遠距離」「中
距離」「近距離」に分かれている。マニュアルに記述がないので正確な距離は不
明であるが、恐らくはそれぞれ「30m」「15m」「3m」前後ではないかと思われる。

以下の実験はすべて、R6隊員中で最高の射撃技術を誇るディング・シャベスの協
力のもとに実施された。同一の火器であっても、射撃技術(Firearms)の劣る隊員
では、異なる結果となる場合があるので、注意すること。また、集弾直径の値は、
すべて私の独断と偏見による主観なので、あくまでも参考値として欲しい。

[備考]

F:フルオート  B:バースト  S:セミオート

集弾直径(40cm、など)は、ほぼその円内に着弾するという意味。

[Hk MP5-A2]-------------------------------------------------------------

30m  F:100cm  B: 40cm  S: 40cm

15m  F: 80cm  B: 25cm  S: 25cm

 3m  F: 20cm  B: 10cm  S: 10cm

[Hk MP5-SD5]------------------------------------------------------------

30m  F: 70cm  B: 40cm  S: 40cm

15m  F: 50cm  B: 25cm  S: 25cm

 3m  F: 10cm  B:  5cm  S:  5cm

[Hk MP5-PDW]------------------------------------------------------------

30m  F:140cm  B: 70cm  S: 60cm

15m  F:110cm  B: 40cm  S: 40cm

 3m  F: 40cm  B: 15cm  S: 15cm

[CAR-15]----------------------------------------------------------------

30m  F: 10m   B: 30cm  S: 30cm

15m  F:  5m   B: 25cm  S: 15cm

 3m  F:  3m   B: 10cm  S: 10cm

[M-16A2]----------------------------------------------------------------

30m  F: 10m   B: 25cm  S: 25cm

15m  F:  5m   B: 20cm  S: 15cm

 3m  F:  3m   B: 10cm  S: 10cm

[Benelli M1]------------------------------------------------------------

30m    3m (散弾の拡散度)

15m    2m

 3m  50cm

[Handguns]--------------------------------------------------------------

30m  N/A (着弾の有無を視認できず)

15m  50cm

 3m  20cm

[特記事項]--------------------------------------------------------------

・各銃ともに、セミオートとバーストの集弾性に、顕著な差は見られなかった。
  これは「実戦における最適なモードはバーストである」という教訓を裏づける
  ものである。

・M-16シリーズ(CAR-15およびM-16A2)の、フルオート時の集弾性の悪さは、注目
  に値する。実戦でフルオート射撃を行うと、ほんの3メートル先の目標ですら
  ミスする可能性が大きいことを示している。

・上記の値は、あくまで「"ほぼ"この円内に着弾する」という意味であり、30発
  に数発の割合でこの円外に着弾する場合もあるということを、付け加えておく。

・実験はすべて静止した状態で行った。移動中や、視点を振っている最中などは、
  集弾性が顕著に悪化する点に注意すること。悪化の度合は、射撃技術が劣るほ
  ど大きくなる。

・パッチにより、ショットガンの有効性が大幅に改善された。訓練で確認したと
  ころ、近距離であればヘヴィ装備のR6隊員を殺傷することが可能である。しか
  しながらその発砲音は凄まじく、1発ですべての敵を臨戦体制に入らせてしま
  うことを覚悟せねばならない。

・パッチにより、スタングレネードおよび破片手榴弾の有効性が大幅に改善され
  た。今後は、従来よりも積極的な突入プランを立案できるであろう。







小阪氏によるR6レビューは如何でしたか?

ほんとこんな凄い方が素晴らしいレビューをして下さるから、Niftyはやめられません(^^;

私もこのレビューを読んで英語もろくに解らないのに、海外版R6をゲットする勇気を得ました(笑)。

このレビューの感想などを、是非小阪氏に送って下さい。

有り難うございました。