ACTION FRAME ON


■ Wargasm DEMO  ★★★★☆

 DIDによる3Dアクションゲーム。Direct3D対応。

 優れたWarシムを作ることで定評の有るDIDが、今度は今までの経験を生かしてアーケードスタイルの3Dアクションゲームをリリースした。

 DEMOでは、トレーニングでタンク、歩兵&APC、ヘリ、インスタントアクションではタンクを操作できる。
ミッションは与えられたフィールドでの高得点と殲滅を競うもので、まさしくアーケードな内容といえる。

 グラフィックスやサウンド面は、流石にDIDだけあってかなりハイレベルなクォリティーで、近くを飛び交う砲弾の音や砲撃音は非常にリアル。
操作も流石に簡単で、本来複雑な操作体系を持つタンクながらジョイスティック一本で車両をコントロールしながらさらに別機動で砲塔をコントロールする事も出来る。
難しくなりすぎないように、よく練られた操作システムだと思った。
しかしユーザーがコントロール設定できない上に照準にマウスを使用する事もできないので、この点は不満だ。

 このWargasm以前にもこのようなアーケードスタイルのタンクゲームではタンクコマンダー等が有ったが、あまりヒットはしなかった。
しかしこのゲームの場合タンクだけではなく、歩兵とAPCを対にしてコントロールできたり、ヘリも操作出来るのでもしかしたら結構受けるゲームにはなるかもしれない。

 もっともこのDEMOをプレイしてみた限り、ゲームの難易度をもっと低くしないと万人受けはしないと思うのだが(笑)。
また、DEMOとしての制限だろうが制限時間ももう少し長く設定して欲しかった。






 


■ Delta Force DEMO ★☆☆☆☆

 Novalogicによる3D特殊部隊アクションゲーム。DirectX対応。

 SpecOps、RainbowSixと続いてNovaloicからも陸軍特殊部隊を題材としたゲームがリリースされた。

 このゲームの名前はDelta Forceという実在の軍特殊部隊をテーマにしていることから来ており、実在の部隊をテーマとするだけあって、ミッション内容も現実に即したものとなっている。

 グラフィックスエンジンはVoxel Spaceの改良型(更に細かいセル&64000色対応)を使用しており、今までにない細かい地形描写を行っている。
普通のゲームでは地形をポリゴンで表現しているが、このゲームはVoxel Spaceを使用することにより、テクスチャーだけでは表現できない地面の凹凸までリアルに再現できるのが特徴だ。

 しかしDirect3D等のAPIを使用していないためハードウエアによる描画支援が受けられず、全てCPUパワーに頼った描画になるのが欠点で、実際200MMXで640*480*64000colorだとかなり重く感じられた。

 さて肝心のゲーム内容だが、DEMOではチームの一員として南米のある麻薬密輸キャンプを強襲するミッションを遊ぶことが出来る。
DEMOではColt.45、M4、M203を装備しているが、同類のゲームに無い特徴としてナイフの実装が挙げられる。
実際に使う機会が有るかどうか疑問だが、それが生かされるミッションが有るのだろうか。
また伏せ、膝立ての他、ジャンプも出来るのが珍しいポイントだろう(何に使うんだ?)。

 このゲームはSpecOps、RainbowSixとは異なりアクションゲームに位置づけられているのだが確かに作戦を立ててとか、隠密行動が、と考える必要は一切無い。
ひたすらコンパス(&レーダー)を見ながら、麻薬密輸キャンプに向かって突進するのみである(一応WayPointは有るが)。

 このゲームの場合デフォルトの画面ではQuake系アクションゲームの様に、使用するウェポンのみが画面に表示されており(消すことも可能)、視点切り替えによって一人称視点から三人称視点に切り替えることが出来る。
他にもレーダーや後方視野を表示させることも出来るのだが、如何せん640*480を選択してもゲーム画面が狭いため非常に視界が悪い。
しかもスコープモードでは事も有ろうに全画面拡大ではなく、右に拡大した画像が小さく出るだけのため、マップやこのスコープ画像を表示すると視界が悪いことこの上ない(静止状態以外ではスコープが使えないのはリアル)。

 また弾道が線で表示されるのだが、これがかなりゲームの品位を下げているように感じられる。
さらに遠くをちまちま動いている敵兵たちが、まるで一昔前のVGA画面のようで実に安っぽい感じだ。

 音響効果もいまいちで、一体どこから撃たれているのかさっぱり解らない。
かなり遠い所からバシバシ撃たれていることもあり、リアルさの欠片も無いのではと思ってしまう。
距離に関係なく撃てるのは敵も自分も同じだと言う感じで、視界に入ればとにかく弾が届くなんて流石はアクションゲームである。

 ゲームとしての完成度はともかく、とにかく遊んでいてストレスが貯まり、DEMOを遊んだだけでそのリアルさに魅了されたSpecOpsやRainbowSixの足下にも及ばないと言った感じだ。
爽快感が全くないことから、アクションゲームとしても失格だと言える。
とどめに操作性もかなり悪く、このゲームの評価を下げる原因となっている。

まさにクソゲーの称号を遠慮なく与えることの出来るゲームだと言えるだろう。










 


■ Wing Commander:Secret Ops  ★★★★★

 Originによる3Dスペースシューティングゲーム。DD、Direct3D、Glide対応。

 このゲームはOriginの超有名スペースシューティングゲームWing Commanderシリーズの最新作にあたる。
それだけでも話題になるのに十分だが、なんとこのソフトは無料で公開されているのである。
この事は、恐らく世界中のゲーマーを驚かせたに違いないだろう。

 また先だってInetで流れたニュースは実はジョークで、実際には結構遊べるただのDEMOだと思った人もかなり居るはずだ。
しかし私は現に、タダでDLしたこのWing Commander:Secret Opsをプレイしている(笑)。
もちろんDEMOにありがちな制限は全くない。まったく信じられない事が起きたものだ。

 このソフトのフルバージョンは本体とエピソード1(4ミッション)、それにスピーチデータを含んでおり、約112MBという非常に巨大なものだ。

もっとも今までWCシリーズの売りだった、ハリウッドの俳優達を起用した豪華なムービーは含まれていない。
これがWCシリーズの楽しみの一つだっただけに残念だが、これが制作費を最大に圧迫(実写映画並み)していたのも確かだった。
まあ無料で配布されているのだから、これはいたしかた有るまい。

 さて最初にプレイ出来るのはエピソード1だけだが、これから随時エピソードは追加されて行き、最終的には7つのエピソード計56のミッションをプレイできる事になる。

 実際のプレイだが、前作のプロフェシーと大して違いは感じられなかった。
もはや完成されたシステムなので、これは当然と言えるかも知れない。
敵も同じくプロフェシーで出てきた異星人だった。

 グラフィックスにも特に前作からの変化は見られない。相変わらず高いレベルだ(Glide)。
しかし変化は無いと言ってもフルポリゴン初期のWCIIIの頃から比べると、かなり進歩していると言える。
母艦のグラフィックスは少し前ならOPクオリティだし、背景の惑星グラフィックスも格段に綺麗だ。
実際今回は実写ムービーは省かれ、その代わり全てリアルタイム3DCGで代行している。

 操作はWCIIIの頃から比べればよりシンプルになってきているように感じた。
シンプルで有れば有るほどシューティングの専念できるので、これは嬉しい事だ。
敵機の機動も機種毎に異なるし、ミッションが進むにつれて新しい敵機が登場したりするので飽きることも無い。

 また使用するキーも普通の3Dアクションゲームに毛が生えた位にしか使用しない。
操作系が煩雑だと言うことでフライトものを敬遠していた人(私?)でも直ぐに馴れると思う(相変わらずルーキーだが(笑)。

 前作から大して変化はしていないが、しかし目新しいと言えばミサイルシップ(勝手に命名)のマクロス風ミサイルか。
これはロックONすれば複数のミサイルが敵を追尾撃破するもので、威力的にはかなりのものがある。
もっとも全体としては Descent:FreeSpaceの様な新鮮さは感じられなかった。まあこれは枯れてるWCシリーズだから当然だろう。

 しかしなんと言ってもWing Commander:Secret Opsの魅力は“タダ”と言う一言に尽きるかも知れない(笑)。
出来れば次は次期ストコマ等をリリースしてくれれば言うこと無しなのだが。
当然これは金を払ってでもプレイするだろう。

 -Direct3D vs Glide-

 Win98でGlideにてWC:SOが起ち上がらなくなるというトラブルに見まわれたため(現在は解消)、仕方なくD3Dモードで起ち上げて見ることにしました。

 するとGlideと比べて、粗い画質と画像表示の遅さに愕然としてしまいました・・・
もっとも初期状態でGlideの場合は最高表示品質、D3Dの場合は中品質になっていましたので仕方が無いのですが。

 ゲーム開始後D3Dモードも最高画質にしてプレイしたのですが、最高画質にした事が仇となりコマ送りに近い表示速度になってしまいました。
しかもこの状態でも、Zバッファリングが正確に行われていない感じです。
レンズフレアも相変わらずメッシュ状で、Glideでの表示と比較すると明らかに劣ります。

 その後Glideで正常に起動するようになったのですが、D3Dでの状態を目にした後だけに、まるでCPUを200MMXからP2-400に変えたかのような劇的な変化に感じられました。

 フレームレートは明らかに三倍以上出ていますし、画質も荒さがとれて非常に滑らか。
ポリゴンもきっちり整合がとれ、非常に美しいです。

 確かにVoodooはD3Dが比較的苦手なのですが、D3DとGlideというAPIの性能差をまざまざと見せ付けられたような気がしました。














 


■ Urban Assault DEMO  ★★★★★

 Microsoftによる3Dアクションストラテジーゲーム。Direct3D対応。

 このゲームは今まで難しかった、アクションとストラテジーというゲームの二大要素を見事に融合させたゲームです。
さすが金に糸目を付けないMicrosoftです(?)。
ちなみに私の場合アクション要素が多くプレイ時間を占めたので、アクションに分類しました(笑)。

 このDEMOではシングルモードで練習ステージが3つ実戦ステージが2つ、マルチモード専用ステージが2つも有る太っ腹なDEMOとなっており(製品版ではシングルだけで41ものミッションが有る)、さらに自由なセーブ&ロードが可能となっているので、模範的なDEMOとして高く評価することが出来ます。

 私が海外ストラテジーゲームを敬遠する理由の中に、ルールが複雑なのにマニュアルを読破する事が困難だという点が有りまが、その点このゲームはストラテジー面が良く理解できなくても、取り敢えずアクションモードで力任せにクリア出来るという利点が有ります(結局それではクリア出来なかったので、嫌々ヘルプを読んだけど)。

 実際のゲームプレイでは、まず画面の汚さが目に付きます(笑)。
最近の最新テクノロジーを駆使した3Dアクションゲームを見慣れた目には、ですが。
これなら、わざわざDirect3D対応にしなくても良かったような気がします(^^;
本当に飾り気のない3Dストラテジーといった感じの画面ですね。

 このゲームは、最初は自分のステーションの画面から始まります。
ここで戦略マップを見ながら、作戦指揮を行うことになります。
またこのステーション画面ではユニットの生産や、エネルギーの供給や配分と言った事も行います。
ゲーム中のストラテジー要素は、全て此処に集結されていると言って過言ではないでしょう。

 さて、このステーションでユニットをわっさわっさと造る訳ですが、普通のストラテジーゲームと違い(恐らく)無限にユニットを作り出すことが出来るのは、このゲームの珍しい点かもしれません(敵もそうだと恐ろしいが・・・)。
もっともエネルギー供給スピードは一定なので、いきなりドサッと造ることは出来ませんが・・・

 次にステーション前に配置されたユニットに対して戦略マップ上から指示を出すわけですが、ぞろぞろと大群が敵地に向かって適当に突き進む様は微笑ましくさえ思えます(笑)。
さらに敵兵力と遭遇したら適当に戦ってくれるので、一々ユニット毎に攻撃目標や攻撃手段などを出さなければならない他のゲームと違い、大変楽にゲームを進める事が出来ます。

 とまあこんな感じでサクサクゲームが進むので有れば、Microsoftがわざわざ苦労して(?)アクションとストラテジーを融合した意味が有りません。

 実は、戦術という面でこのAIユニットたちは非常におバカさんなのです。
ですからステーションからマップだけ見て指示を与えているだけでは、恐らく一向に埒が明かないでしょう(特にDEMO5面目)。

 この様な、例えばMAPで戦況を見ながら「おや? 自軍5ユニットが敵2ユニットにこてんぱんにやられてしもうた!?」と言ったような場面に遭遇したときには、すぐさま出動しているユニットに飛び移りましょう。
人間が操縦すれば、逆に敵5ユニットを一機で撃破する事も可能です。

 この時には完全にアクションゲームとなる訳で、なかなか画面も精錬されて見やすく良いのですが(照準とかかっこいいかも)、ナゼか操作性は芳しく有りません。
特にタンクは最悪で、操縦するだけで手一杯になりやすいのが欠点かもしれません。
特に複雑な地形では敵に弾を当てることすらままなりません。

 と言うわけで、私は主にヘリを使っていました(^^;
頑丈な敵タンクもヘリにはかないません。
しかしこのヘリにも強敵がおり、ヘリの相手には相応しくないような複葉機にかなり苦しめられることになります。
こいつが4機位で束になってかかってきたら、同数のヘリどころかステーションすらアッと言うまに破壊されてしまいます。
また第一次世界大戦で使われた、世界初のタンクに似たユニットも非常に堅いし、なんと敵は対空砲まで所持しています。

 DEMO5面目でこの難易度ですから、製品版での他のステージの難易度を考えると頭が痛くなりそうです。
もっとも面によって攻略のツボが有りますから、様々なルートを試してみるのが良いかも知れませんね(基本?)。

ちなみに難易度が上がるに従って、アクションよりストラテジー寄りのプレイになるような気がするのは私だけでしょうか?
それならちょっと遠慮したいかもしれません(爆)。
しかし、アクションとストラテジーの融合を見事に果たしたMicrosoftは流石です。

 しかしこのDEMOに非常にハマッてしまった事は確かですので、皆さんの製品版の感想が楽しみです(笑)。
それからですかね。買うとしたら(^^;