RACING FRAME ON

■ Colin McRae Rally  ★★★★★

CodemastersによるWindows対応ラリーカーレースゲーム。

 硬派なドライビングが楽しめると好評のTOCA TOURING CAR Championshipで一躍有名になったCodemastersが、次はラリーレースをリリースします。

 このColin McRae Rallyは、スバル所属のプロラリードライバー“コリン・マクレー”が監修しています。

 コリン・マクレーはスコットランドの生まれの29歳。

 彼のモータースポーツ歴は9年で、今までにWorld Rally Championshipで勝った一番若いドライバーであり、 現在、英国Network Q RAC Rallyのチャンピョンを3回獲得しています。

 1992年から彼はスバルのプロドライバーとしてインプレッサに搭乗し、彼が誰よりも高速にドライブ出来ることを証明してきました。


 現在はまだPC-DEMOは公開されておらず、恐らくPS版と見られるムービーが公開されているだけですが、このムービーからは美しい景色と繊細にモデリングされたインプレッサを見て取る事が出来ます。

 ムービーでは下のスクリーンショットに有るとおり、牧場脇のグラベルを走り抜けたり、霧の森の中を走り抜ける様子を見ることが出来ます。
もっともこれらのコースはIRCなどでも見られましたが、興味深いのは上のスクリーンショットに写っているように、都心に設置されたジムカーナコースの様なものが有ることです。
いわゆる人工セクションとも言うべきコースレイアウトになっています。
これはなかなか興味深いですね。

 車の挙動も“らしく”なっているようです。
IRCでは車があまりにもリニアに動きすぎて、車を走らせているという印象が無かったのですが、このColin McRae RallyではTTCCの様に車重感の有る挙動を見せてくれます。
ドリフト時の挙動もかなりリアル。

 雨天走行で泥を巻き上げながら走る姿も良いですし、車体に付着した泥も非常にリアルです。

 森の中を走行しているシーンでは、木々がIRC系の様に壁紙状態ではなく一本一本独立して生えているのも良い感じです。

 なかなか詳しい情報がリリースされないのが痛いですが(スクリーンショットすら殆ど未公開)、これはかなり期待しても良いのではないでしょうか?
DEMOのリリースが楽しみです。


 ゲームに登場するラリーカー

SUBARU IMPREZA     FORD ESCORT COSWORTH
 TRANSMISSION:4WD      TRANSMISSION:4WD
 POWER:300BHP          POWER:290BHP

MITSUBISHI LANCER  TOYOTA COROLLA
 TRANSMISSION:4WD      TRANSMISSION:4WD
 POWER:300BHP          POWER:290BHP

VW GOLF GTI        RENAULT MAXI MEGANE
 TRANSMISSION:2WD      TRANSMISSION:2WD
 POWER:250BHP          POWER:250BHP

SEAT IBIZA         SKODA FELICIA
 TRANSMISSION:2WD      TRANSMISSION:2WD
 POWER:230BHP          POWER:240BHP


 <<追加>>

 PC版のスクリーンショットをゲット出来たので右側に掲載します(分捕ってきたとも言う:笑)。

 流石にPC版は、凄まじい書き込みですね(メガーヌのホイール部分とか)。

 しかしスクリーンショットを見るに、何となくRAC_RALLYやIRCを思い出すのは悪い癖でしょうか(^^;
そこはかとなく、感じが似ているんですが・・・

 もっともこのスクリーンショットは恐らく初期段階のモデルだと思いますので、現在は下のPS版の様に風景もより細かくなっているのでしょうね。

 もうとにかく、走れるDEMOが欲しいっす(^^;


 <<追加2>>

 やっと新しいスクリーンショットが公開されましたが、これも何となくPS版のような気が・・・(^^;
ずいぶんサイズも小さいですし、画質も荒いんですよね。未だにCodemasters自体からのPC版に関する情報は皆無に等しいです。

 それはともかく、公開されたスクリーンショットを見ただけでも、このColin McRae Rally(以下CMR)の凄さを垣間見ることが出来ます。

 まず、とにかく車体モデリング&ディテールの再現性が凄い!
2/3に縮小して掲載したのでよく解らないかもしれませんが、ランエヴォのフロントマスクなんか今まで見たことが無いくらい細かく精巧に作られています。
ペイントもかなり凝っていますね。まさにVIDEOとかでみるWRCそのままという感じです。流石に現役プロドライバー監修だけあるといった感じですね。

 コースは全8コース有るみたいです。
これも実際のWRCと同じ、UK、インドネシア、オーストラリア、ギリシア、スエーデン他世界中のコースを再現しているようです。
IRCの様な嘘臭いコースが無いのが嬉しいですね。

 しかし更に嬉しいことに、全8コースのうち4つのコースにSuperSSが設置されているのです。
下に掲載しているスクリーンショットの内、最下段がそのSuperSSの様子ですね。
このSuperSSを再現したラリーレースゲームがCMRが初なのでは無いでしょうか?

 コースに関してさらにスクリーンショットを見ていきましょう。

最上段左と真ん中のスクリーンショットはコスタリカですが、コース脇が完全に断崖絶壁になっています(^^;
これだけならSegaRallyでも再現していましたが、興味深いのはなんと対岸(?)にも道が続いている事です!
山岳路を走ったことが有れば、道の続きが隣の山腹を走っているという風景を見ることが有ると思いますが、CMRでもまさにそれと同じ様な風景を見ることが出来るわけです!
これだけでも感涙ものですね(T_T

 さらに下段二段目はギリシアのスクリーンショットですが、いやもうよだれが・・・ぢゃなくて(^^;
このコースの高低差が良く再現されていることが解ります。
ギリシアで行われるラリー(アクロポリスラリー)は路面を覆うハードグラベルのために非常に過酷なことで有名ですが、タイア選択でハードコンパウンドとか選べたら面白いですね。
マクレーならこれは入れると思うのですが・・・(今年のアクロポリスを制したのはマクレー自身なので)。

 また当然スクリーンショットからは解らないのですが、コースの幅などに関しても是非リアルにして欲しいですね。
ラリーの場合コースをキープできるかどうかも非常に重要ですので、コースアウトして土手に突っ込んだとか、崖から落ちた(!)とか牛にぶつかって車体が破損したとかを再現して欲しいです(^^;
とにかく透明な壁だけは勘弁して欲しいところですね。

 私がCMRに期待するのは“リアル”なラリーです。
アーケードライクなラリーレースゲームならScreamerRallyも有りますし、このジャンルで大本命のUltim@te Race Rallyも控えています。
ですからCMRにはラリーの過酷さを是非とも再現して貰いたいものです。
車の挙動も、是非ともリアル指向を目指して欲しいですね。
Rac_Rally、IRC、SRとも、どうも独特な味付けし過ぎで実車感覚とはほど遠い代物でしたが、出来ればSegaRallyの様な車重感有る動きの再現を希望したいですね。

コースの再現性はスクリーンショットを見る限り恐らく問題ないでしょうから、これだけが気がかりです・・・















   // DEMO Impression //


まず一言・・・・


   
素晴らしい!


 遂に首を長くして待っていた、待望のColin McRae Rally DEMO(以下CMR)がリリースされました。

 解凍すると64MBもの大容量で、コースはニュージーランド、オーストラリア、モンテカルロ、車種はスバル・インプレッサ一台のみで走ることが出来ます。
コースは立ち上げるごとにランダムに変化します。

 残念な事に、このDEMOではキーボードオンリーとなっており、しかもキーアサインが変えられない上にアクセルとブレーキが方向キー上下に割り当てられています。
これは私が一番嫌いなキーアサインです(-_-
他、VIDEO関係の設定も特に出来ないので(少しは出来るが・・・)、自分のプレイしている画面が最大クォリティなのか最小なのか区別が付きません。

 一応私の環境ではVoodooで動作させましたが、なぜか地面以外のオブジェクトが半透明になってしまいました(DX5時、DX6では改善される)。
木々が半透明なのは特に構わないのですが、車体が半透明になるのは結構イヤな感じです。
リプレイの時も様になりません。
そうそうこのゲーム、TTCCで散々言われていたリプレイ機能がしっかり備わっています。
これで十分に自分の走りを楽しむことが出来るわけです(笑)。

 ゲーム開始までのローディングに少し時間が掛かりすぎるような気もしますが、とりあえずコース案内などを経てレーススタートです。

 そして・・・ 実際に走り出して驚きました!
まさにラリーゲームの名作、RAC RALLYを越える走りがそこに有ったのです。
カウントの後、すさまじいエンジン音を響かせながら猛ダッシュで飛び出すインプレッサ。
若干オーバースピード気味でコーナーに突入すると、案の定コースアウトの上スピン!
ずるずると後輪が流れ、草地を滑りながらもカウンターをあてながらアクセルを戻すと、ごく自然にコースに復帰。

 そう、まさにRACで不満だった車体が滑らないことと道路以外の不自然な透明な壁、TTCCで不満だった車体があまりにも滑りすぎることとカウンターが殆ど無意味なこと。
それらの欠点がまったく無いのです!

 CMRでは道以外にも自然に地形が広がっており、柵や木意外の大抵の所を走行可能なのです。
ですからコースアウトして、下を通る道路に落ちてまた走行すると言ったことが出来ます。
これは本当にレースゲームとして素晴らしい点です。

 また車体のコントロール性についてもTTCC程にはシビアでなく、しかもIRC程よりも遙かにリアル。
URPの様にアーケードバリバリでもなく、まさにSEGA RALLY 2をちょっとにイージーにした様な感じに仕上がっています。
ですから走っていてストレスを感じることが殆どなく、爽快にオフロードを飛ばすことが出来ます。

 コースレイアウトも、先ほど述べたように自分の走っている道路以外にも道が走っていたり、一般車道から直角に牧場内の農道に入ったりとも実にリアルです。
まったく文句の付けようが有りません。

 またエンジン音も最高です。
サンプリングレートも十分に高いようで、高回転で回る金属的な音から重低音の排気音まで、全てしっかり聴かせてくれます。
レースゲームの中でもトップクラスの、ラリーVIDEOで聴いたそのままのリアルなエンジン音だと言うことが出来ます。
 さらにコドライバーのナビゲーション音声もリアル!
騒々しい車内ではインカムを通じてナビゲートするのですが、ちょっとノイズが入った無線通信のようなリアルな感じを醸し出しています。

 また、このゲームでは視点が5つも備わっており、全画面、ボンネット、ドライバー、後方x2と非常に充実しています。
ドライバー視点はTTCCでも評価が高かったですが、CMRでも車体の動きが非常にリアルに伝わり、ドライバーもリアルタイムにハンドリングしてくれます。
TTCCの時より、見易さもさらに上がった感じがします。

 グラフィックスに関しては、特に特筆する点は特に無い感じがします。
強いて言えば、車体にだんだん付着していく泥がRACよりもリアルだと言う事と、巻き上げる砂塵や泥水の表現が良い、動作が軽いと言う事です(これだけでも凄いか!?)。
ちなみに車体もTTCCの様に、クラッシュした箇所から壊れていきます(^^;

 グラフィックスについてさらに述べると、CMRはバイリニアフィルタリングが効いていないのですが、実はこれは欠点としては挙げられません(DX5時、DX6ではフィルタリングされる)。
これはRACで気に入っていてIRCでがっかりした点ですが、アスファルトはまだしもグラベルの質感はフィルタリングを掛けては巧く表現出来ないのです。
ですから恐らく意図的に地面に対してフィルタリングを掛けなかった点は、非常に好感が持てます。
しかしこれが製品版で改善(改悪?)されるとしたら、それは非常に残念ですが・・・

 さてこのゲームを散々誉めましたが、気に入らない点も有ります。

 画面に表示されるインジケーターが非常にダサイ!
はっきり言って、B級ベンダーのクソゲーレベル以下です。 精錬という語の欠片も有りません。
今まで見たレースゲームの中で最悪だと言っておきましょう。
もっともこれは非表示が可能なので、すっぱり切り捨てた方が良いと思います。

 またTTCCでもそうだったのですが、確かにリアル指向とは言えコースマップの表示機能は付けて頂きたかった。
ナビゲーターが何のために居るんだ! と言われれば反論は出来ないのですが、アーケードゲーマーにも馴染みやすくするために工夫は必要だと思います。

 さらにチェックポイントを通過した時や、各種イベント時に鳴らされるサウンドがいかにもファミコン風でかっこわるい!
もっとも、所々でナンセンスさが光るのもCMRの良さかもしれませんが(^^;
人間でも、完璧な人より少し欠点が有る人の方が、他人から愛されやすいそうですし(笑)。

 とにかく、このDEMOだけでも既に今までのラリーゲーム全般を凌駕する実力を垣間見せてくれました。
さらに他のコースや、車種。なんとコリン・マクレー自身のラリー教室まで有るそうですから、製品版は是非ともゲットすべきでしょう!

 まさに、心配して損した。状態でした(^^



   // DEMO 2nd Impression //



 VJ-BBSで哲さんにDirectX6を入れれば半透明現象が解消するとのアドバイスを受けたので(有り難うございました)、早速Win98用のDX6を入れてみました。
Win95の時のようなハングアップに見舞われる事もなく、無事ゲームは起動。これならさっさとDX6を入れておくべきでした。スクリーンショットも取り直しです・・・

 DX6を入れた所、半透明現象は見事に解消され、ドライバーズ視点も不自然では無くなりましたし、リプレイ時のインプレッサのグラフィックスも一段と格好良くなりました。
またDX6を入れたところ、半透明以外にもテクスチャーにフィルタリングが掛かるようになり、オーストラリアでのレンズフレアも表示されるようになりました。
グラフィックス的にはかなり進歩した感じです。
CMRの様なこれからリリースされる最新のゲームは、すでにDX6用に造られているんですね。

 気になっていたグラベルの質感ですが、フィルターが掛かってもそれ程悪く無い感じです。
どうせスピードを出すと視覚的にはフィルタリングされたように見えるので、フィルタリングの有り無しは対して影響有りませんでした。
逆にフィルターのお陰で背景も綺麗になりましたし、これでOKですね。

 ちなみにボコボコ(笑)になるまで走ってみて気が付いたのですが、車体が破損するに従ってハンドリングが不安定になり始め、終いには殆どコントロール不能にまで陥ってしまいました。
このあたりなかなかリアルですね。


 さて、ランダム選択とはいえニュージーランド以外のコースはなかなか出ないような気がするのですが、各コースを走ってみた感想です。

 オーストラリアは乾いたグラベルがメインで、黄色い土煙を巻き上げて走る様が格好良いですね。
道幅(コース幅)も比較的広く、かなりラフな走りが出来ます。
このコースは線路脇を通ったり踏切を渡ったりで、なかなか景観的にも飽きることが有りません。
途中三連大ジャンプも有り、かなりアーケード的なノリを楽しむことが出来る爽快コースです。

 ニュージーランドは1stインプレでも書きましたが雨が降っており、泥を巻き上げて走るインプレッサを見ることが出来ます。
この巻き上げる泥の表現も逸品で、泥のボタボタとしたような質感が見事に表現されています。
さらにドライバー視点では、稼働するワイパーも見ることが出来ます。

 走行感も晴れのオーストラリアと違い、滑りやすい感じが良く現れています。
実際草むらに入ると、かなり滑る事になります。
直角コーナーが二カ所ほどあり、これは走っていて楽しいですね。

 モンテカルロですが、私の環境ではなぜか一番現れる確率が低いです(笑)。
このコースは山岳系で、コースの半分は薄い雪で覆われています。
雪面の走行感覚は、まあまあと言った感じでしょうか。
もっとも本格的な降雪コースでは無いようなので、少し滑るくらいのこの感じでちょうど良いのかもしれません。

 道幅は山岳道路だけあり、右は山、左は崖といった感じでかなり狭いです。
また雪面コースの途中にはガードレールのない箇所もあり、スピードを十分に落とさないと直ぐに道路を外れ両脇の木々に激突してしまいます。
この緊張感の有るレイアウトはなかなか好感が持てます。

 途中小さな村を通過しますが、山の中の田舎村と言った感じで良い雰囲気です。
夕暮れ時でコースが山の中と言うこともあり、なかなか走っていて気持ちの良い少し黄昏るコースです(笑)。


 しかしコースがせっかく3つも入っているのに、選択をランダムでしか出来ないとは不親切なシステムですね。
さらにグラフィックス設定やコントロール設定ですが、これはDEMOであってもしっかり出来るようにすべきです。
またレースゲームで有りながら、キーボードオンリーなのは言語道断です(PS版が先行発売される影響か?)。
最近のレースゲームはハンドルよりキーボードの方が操作性良かったりするので、買ってから後悔する事にもなりかねません。

 もっともこれらの欠点はCMRの素晴らしい走行感の前には些細な欠点なので、製品版は絶対買うと思いますが(^^;





















































































   // 製品版 Impression //



 発売前から大期待しており、さらにDEMOの出来に裏切られなかったこともあり、今回は速攻でエンソフから初回入荷分をゲットした。

 さて製品版では以下のメニューを選択出来るようになっている。


 Rally School

 これはいわゆるグランツーリスモのライセンス取得の様なもので、3段階の難易度でそれぞれ与えられた課題をクリアして行くというものである。

 これをクリアしたかどうかは、どうやらゲームプレイに影響しないようだが、全てをクリアする頃にはこのゲームで必要なドライビングテクニックの大体を掴む事はできているだろう。

 スクールでは最初にマクレー自らが示すお手本のビデオを見ながら、与えられた課題をこなすのだが、課題をうまくこなせたか細かい点まで採点されるのが面白い。
課題の最初はスタート&ストップ位だが、徐々に8字や実際のステージを時間内までに走りきったりと、結構やりがいが有る。

 しかし最後のNight Stageだけは非常に手強かった。
まさにこの課程でナビゲーターの重要性を教えられる事となった(笑)。


 Championship Rally

 これが、このゲームのメインとなる。

 ここでは全世界に設置されたコースを回りPointを稼ぐのが目的となる。
オプションで選択した難易度はここで反映され、難易度により選択できる車種から走行可能なコースまで異なることになっている。

当然NOVICEでは2WDしか使えず走るコースも各国3コースに限られており確かにクリアは簡単なのだが、ラリーのメインとなる4WD車は INTERMEDIATE以降からしか使えないので、是非とも直ぐにINTERMEDIATEに挑戦する事をお勧めする。
ちなみにEXPERTはINTERMEDIATEをクリアしないと選択出来ないようになっている。


 Rally

 ここでは自分の好きな車種、国別に選択しコースを走行する事が出来る(各SSは選択できない)。
しかし問題なのはChampionship Rallyでクリアしたコースしか走れないと言うことだ。
選択できる車種も、自分がクリアした難易度のものしか選べないようになっている。


 Time Trial

 ここではコースの最小単位であるSSでのタイムアタックを行える。
苦手なコースを克服するためには、ひたすらこのモードで練習するしかないだろう。


 さてCMRではクラスによって使用できる車種が異なったり(しかも最初はEXPERTを選べない)、全コースを自由に走れなかったりするのだが、 この手の制限が私は大嫌いなのだ。
ゲームをそれ程やり込む時間のない人は沢山居るわけで、それらの人は値段分のプレイ価値をゲームから得られないことになる。
これはメーカー側の傲慢であると私は考えている。

 CMRで走行できるコースは以下の通り。

New Zealand
Greece
Sweden
Corsica
Monte Carlo
Australia
Indonesia
UK

各国それぞれに6コース(NOVICEでは3コース)。
Greece,Corsica,Australia,UKにさらにスーパーSSが設置されている。
(各スーパーSSをトップでクリアすると、デルタ等の隠しカーを選択出来るようになる)


 ニュージーランド
滑りやすく狭いコースで構成され、コースアウトすると草地のため大幅に外れてしまうことが多い。
途中の採石場らしきところではコースアウトすると泥に足を取られ
非常にスピードダウンしてしまう。

 ギリシャ
峠道主体のため高低差が激しく、ヘアピンも多い。
しかし路面は乾いたグラベルのため操車はしやすい。
ハンドブレーキを一番有効に使えるコースではないだろうか。
個人的にオーストラリアに次いで好きなコース。

 モンテカルロ
スエーデンほど雪に悩まされることは無く比較的高速な走りが出来るが、その分雪にはまったときのダメージは大きい。
高低差と狭い道幅とコーナーの多さから、難易度は比較的高め。

 オーストラリア
コース幅が広く高速ドライビングが楽しめるコース。
しかしたまにタイトなコーナーが有るため、調子に乗ると大幅にコースアウトする危険性もはらむ。
巻き上がる砂塵と太陽が美しいコース。
ジャンプスポットも多数有り、走っていて個人的に一番面白いコース。

 スエーデン
冬の雪国でのデンジャラスなドライビングを堪能できるコース。
路面もライトスノーからディープスノー、アイス面まで実に多彩。
今までのレースゲームの中で一番、難しい雪面走行を再現していると言える。
道路脇に寄せられた雪の山に乗り上げたときの抵抗感や、雪にタイヤが半分うまり脱出にかなり時間が掛かる点もリアルだ。
その代わりスピード感のあるドライビングを楽しむのは難しい。

 コルシカ
クール!
実に素晴らしい!
このコースだけでもCMRの評価を100点にしても良いほど。
全面ターマックの山岳路で、車幅は車どうしがすれ違えるかどうかというほどの狭さ。
しかも右手も左手も断崖絶壁!さらにガードレールが所々破れているというおまけ付き。
ここは是非ハードに固めたサスにスリックタイヤで攻めて欲しい。
対岸を走る道路を拝めるのは、今現在CMRのみである。

 インドネシア
熱帯雨林の中+南国の海辺を走ることができるコース。
全体的に快適に走れるコースが狭く、ストレスが貯まる。
しかもVoodooだとテクスチャーメモリーが不足するのか、椰子が多量に画面に表示されるとCPUパワー不足とは明らかに異なる風にコマ落ちする(やはりVoodoo2ではコマ落ちしなかった)。

U.K
まさに雪解けしかけの林道といった感じのコース。
まだらに残った雪と茶色のマッドのコントラストが気持ち悪い(笑)。
泥でズルズル滑ることが多く、快適に走ることがなかなか出来ない。



 他CMRをプレイしてみた感想を挙げてみたい。


 CMRでは選択したタイヤによって外観も変化する。
冬用タイヤがなぜ夏用タイヤに比べて幅が狭いかは、雪国に住んでいなければなかなか解らない理屈。
こんなところまで良く考えられているのだ。

 珍しいことに各車ともにストップランプの他にバックランプも作動する。
またURPと同じようにサイドブレーキが有効に使えるのも面白い。
しかしサイドブレーキ用にSWを独立して設けているデバイスはまだ無いので、シフトチェンジをマニュアルで行う場合には操作が面倒になる。
もっともこれはSWの少ないFormulaT2の場合で、CHのハンドルやMSのFFBハンドル等の場合は問題無いだろう。
T2の場合でも、ATを選択しシフトにサイドブレーキを割り当てれば操作し易い。

 DirectX5では全て半透明になっていたが、DX6では視界の邪魔になるオブジェクトだけが半透明になるようになった。
細かい気遣いである。

 TTCCと同じく、相変わらず車体の挙動がよく解るドライバーズ視点。
急激なハンドリングをすると片輪が浮いたような感じを体感できる。
ドライブしている感じが一番よく解り楽しい視点なのだが、やはり見通しは相変わらず悪いのでレース走行には向かない。

 外観もサスペンションの伸び縮みがリアルに表現されている。
オフロード車だけに前後左右のロールがはっきりと解るので、リプレイの時の挙動もリアルに見える。

 他のラリーものでも再現してはいるのだが、CMRもレースが進むとそれぞれの地形に応じて、外観が徐々に泥や雪に覆われてゆく。
その様子はRAC_RALLYよりもリアルだと言える。

 DEMOではあまり解らなかったが、レースではダメージの度合いによって各所にトラブルが起き、次のレースに移るまでの間、与えられた時間の内でリペアを行える。
リペアの種類により所有時間も異なるので、どこを優先的に直すかも重要に。
ダメージを負ったままレースを進めると、終いには直進する事すら困難になる。
またリペア以外にもハンドリングの反応度やタイヤの種類、ブレーキチューニングやギアチューニングが出来る。

 RACRALLYの様に透明な壁は無い事がCMRの好評にプラスしているが、CMRの場合コースアウトするとそれぞれの路面状態に応じて、雪だったらタイヤが半分まで埋まってしまい脱出に非常に時間を取られるし、草地ならいきなり入ったとたんに柵のあたりまで飛ばされたり、土手に落ちたときにもかなりコースに戻るまで時間が掛かったり、実際のラリーをリアルに良く再現している。

これで土手に転げ落ちたときにギャラリーが助け出してくれると、もう涙ものだったのだけど(笑)。

 雪面の滑り易さの再現性に関しても、今までのラリーものの中で最高の表現を行っている。

 総じてCMRは路面のミューの表現が巧みであり、「やべ〜すべってるよ〜(T_T」と、思うこともしばしば(笑)。

それぞれの路面に適したドライビングテクニックが要求される。それがCMRなのだ。

 表情の有る路面も特徴だ。
さすがにScreamerRally程ではないが、自然な路面の盛り上がりや轍が再現されている。
見ていてとても自然だ。
走っていて如何にもゲームっぽい風景という感じではなく、ごく自然な風景を再現しており走っていて気持ちよい。


 しかし悪い特徴もある。

 CMRに関しては数々のバグも報告されており、OPムービーを最後まで再生するとそのまま固まってしまったり、スクールでも駐車場に入れた時点で固まったり、メニューが異常に重かったりするようだ。
これはインストールサイズに左右されることも有るようだが、現在では一応パッチもリリースされている。しかしこのパッチでもまだ殆どの問題は改善されていないようだ。

今後の更に改良されたパッチに期待したい。

 しかしCMRには細かな欠点が有るものの、それを遙かに上回る利点のため現在最高クラスのラリーゲームだと言うことが出来る。

 これでやっとDOSのRACRALLYから解放されることが出来そうだ(笑)。