RACING FRAME ON

■ SCREAMER RALLY   ★★★★★

VIRGIN INTERACTIVE社によるオフロードカーレースゲーム。

 名前の通り、私が大好きなSCREAMERシリーズの最新作となります。
前作SCREAMER2もラリーライクだった事を考えると、これはたぶんInternational Rally Championshipの対抗馬として開発したのでしょう。


 −DEMOレビュー−

 今回は34.4Mのドイツ版DEMOをDLしました。
相手のサーバーが異常に重く、なんとテレホ中繋ぎっぱなしで丸10日間掛かりました(^^;

 DEMOをSETUPしたのですが、ドイツ語の嵐。YES/NOすらドイツ語で意味不明でした(笑)
SETUPではなんとVGA/SVGA、8bit/16bit、3DfxVoodooを選択する事が出来ます。
もちろんVoodooならデフォでSVGA/16bitです。
 実際走らせると速い速い。流石Glideの威力です。
ちなみにDOS-Glideですが、特に違和感無くWin95から実行できます。
SCREAMER2ではSVGA/16bitがP55C-200でも重かっただけに感動です。

 走り出すと、そこは正にスクリーンショットそのままの美しい景色と、立体的なオブジェクトで溢れています。
前作よりテクスチャーに磨きが掛かって居るようです。
これは今まで見たラリーレースゲームの中ではピカイチですね。
背景やオブジェクトも立体的。この辺りはSCREAMERシリーズの優秀な点です。

 また今までのSCREAMERシリーズは、模倣している車種が何とか解るものの、かなりデフォルメしており実車ファンは不満を漏らしていましたし、ペイントデザインもはっきり言ってダサダサでした。
特にSCREAMER2では最悪でした(^^;
しかしこのSCREAMER RALLYで登場する車は、他のレゲーの車より格好良い。
IRCのハコ車や、NFS2のおもちゃみたいな車が悲しく見えます。ホントに良かった(^^

肝心の操作性。
 SCREAMERではドリフトが出来ずSCREAMER2では滑りすぎと、今まで操作性で他のゲームに劣っていたため、今回も不安でした。
今回は丁度中間の様な操作感覚です。
確かにIRCなどよりは滑りやすいですが、コントロールしやすく直ぐスピンする様な事はありませんでした。

走行感はどうなんでしょう。
 SCREAMERは走っていて壮快なコースが多く、どちらかと言えばリッジレーサー風のコースが多く良かったのですが、SCREAMER2では操作性 の悪さと共に、テクニカルコースが多かったので今一の走行感しか、味わえませんでした。
しかしSRは幅員が比較的有り(DEMOでは中国)操作性も悪くないことが手伝い、スピード感の有る走りを楽しめます。
驚いたのは地面のボコボコがかなり強調されていること。
コース取りを間違えると、跳ねる飛ばされる回される(笑)
もうこれは最高です!
コースが派手で、走ること自体が楽しい。
こう言うコースは、なかなかレゲーでは無かったような気がします(ウイップラッシュ例外(^^;)。
当然敵車も跳ねるので、ワザとギャップに幅寄せして敵車を飛ばすことも可能です(笑)

 唯一残念なのは34.4MBを10日間も掛けてDLしたにも関わらず、たった2分しか走れないことです(^^;
DEMOが終わると強制的にWin95に戻されます。
続けて走りたい場合はESCを押して、メニューからRESTART(ドイツ語だと・・・?)を選べばOKです。

 このスピード感。走る楽しさ。
DEMOだけで判断するのは不味いでしょうが、NQRACRALLY、IRC、SEGARALLY、SRの中でこのScreamerRallyがダントツ面白いです。
買いですね!

Formula-T2でのレビュー:
 このゲームに限っては、ハンドルよりデジタル入力の方が走りやすいです(笑)
ハンドルだと、なかなかまともに走れません。
もっともハンドル感度の調節をしたかったのに、ドイツ語でさっぱりわかんなかったのでデフォルトにしましたから、 それを設定出来れば良くなるかもしれません。
英語ですら(笑)苦労するのに、ドイツ語のDEMOはさらに苦労しますな(フランス語のF1RS-DEMOも・・・)


 −製品版レビュー−


 念願のScreamerRallyを、やっとの事ゲットできました。>Thanx、satoさん!

 このゲームに関する概要は、DEMO版レビューの項で殆ど書いていますので、ここからは実際の内容などを書くことにします。

 製品版で走れるコースはボーナスも含め全7コース、使用できる車はボーナスも含め全5台です。
車種に関しては、FWDや4WDが有り、最高速やグリップ性能、加速力、操舵安定性などの差が付けられています。

 次は、各コースを走ってみた感想です。

−CHINA−

 DEMOから変わりは有りません。全く同じコースです。
中国風の綺麗な風景で、五重塔に似た感じの(正式名称はワカラン)建物などもあり雰囲気たっぷりです。

 路面のバンピーさは、ここが一番のような気がします。
大きなジャンピングスポットが二カ所有るのも特徴です。

−CANADA−

 街路樹の紅葉が綺麗です。また、カナダ風の建物もいい感じですね。
またしばらく走った所から見られる、巨木群も圧巻です。
なんとこれらは全て、一本一本きちんと道路脇に生えています。
それで居て、処理落ちは全く有りません。

−ITALY−

 石畳の古びた町並みが特色です。
また長い登りの後の、短いけど急な下りが面白い。
路面も如何にも山道っぽい質感で良い。

−ARIZONA−

 赤茶けた土地にそびえる巨岩とサボテン。
スタートしてしばらく後に現れる岩の峡谷は圧巻!
道路脇にそびえ立つ岩壁が、非常に質感の有るテクスチャーとあいまい、素晴らしい迫力を醸し出しています。
ロングダウンヒルも楽しい。

−SWEDEN−

 雪面コース。
スリップし易いので、アクセルワークの他にブレーキングも重要。
アップダウン、急コーナーが多い。

−WALES−

 スタート地点脇に古城が有り、雰囲気はITALYと同じ感じ。
SRにしては珍しく舗装路の割合が多い。
しかし舗装路面を外れると途端にグリップが落ちるので、殆どコーナーでコースが成っている事からも難易度は逆に高め。
また途中でY字に道路が分岐しているが、普通に真っ直ぐ走った方が速いような気が(^^;

−STADIUM−

 屋内特設サーキット風コース。
舗装路→オフロード→小ジャンプ→大ジャンプと言った感じのレイアウト。
残念ながらウオッシュボードは無し(^^;

 コーナーの殆どがヘアピンの上に、ジャンプの殆どがコーナーリング直後に設けられているため、ジャンプ前のアプローチが難しい。


 他、全般的な感想。

 とにかく、今までのゲームのなかで最高クラスの美しさの画質です、
テクスチャーも綺麗だし、オブジェクトも手抜き無し。
しかもそれで居て高速描画!
だた、若干ポリゴンの隙間がちらほら見えますが・・・(^^;

 車の挙動に関しても、悪名高いScremaer2に比べて大分良くなりました。
相変わらず滑りやすいが、それがSegaRallyなどと同レベルにまで落ちている。
しかし、挙動のリアルさと言う点ではSegaRally2に近い感じだと思う。
実は、これが実車に近い動きなのでは無いだろうか。

 例えばS字コーナーの場合、コーナー侵入少し前でアクセルオフ&ハンドリング、ドリフトを最小限にしながら次のコーナーへ向けて逆ハン&アクセルオン。
こんな感じのドライビングを、実にリアルに行うことが出来ます。
グリップ感はまだ何となく足りないけど、車重感が有るので車を振り回しやすく感じます。

 視点は全画面とボンネット、追尾が二種。
前作まで有った、ドライバー視点が無くなったのは寂しいけど、まあ特に問題は無し。

 リプレイは各コース上位5位まで自動保存されます。
リプレイの視点は、かっこいいですね。
この良さは昔から変わっていません。
リプレイ中の視点も変更可能です。

 車同士のバトルに関するバランスも、ますます良くなっている感じ。
AIカー同士でもなかなか熱い競り合いを展開しています(^^

 しかし欠点も・・・
まず、相変わらずバックミラーが無いことや、コースマップが無いこと。
(ミラーに関してはMキーで表示されることが解りました。THANX!>BOKさん)
またATを選択したときに、ナゼかバックが出来ない。
URPのようにATでもシフトでRに入れることも出来ないし、だからといってMHのようにブレーキを踏んでバックすると言ったことも出来ない。
もっともURPと違い、壁にぶつかっても進行方向に弾いてくれるのは良い点だと思う。

 また、これは欠点と言って良いか解らないが(仕様だと思うので)、ハンドルだとかなりオーバーステア気味になるのも気に掛かる。
RWDじゃ無いのに、FWD、4WDともこの欠点は変わらず。
馴れないうちはついついハンドルを切りすぎて一回転してしまうこともしばしば有る。
これは小刻みにハンドルを戻すことで何とか回避できるが、他のゲームではこの位でスピンすることは無いので調子が狂いやすい。

 実はこれ、キーボード(PADも?)だとそれ程気にならない。
ナゼかハンドルの時だけ、オーバー気味になる感じだ。
ヤバイ!と思ったら、アクセルオフとブレーキで回避するしか無いようだ・・・
CHAMPIONSHIPでこれをやってしまうとかなりのタイムロスなので、もうレースを続行する気力も無くなってしまう。


 総評としては、欠点は有るもののそれを遙かに上回るグラフィックスの美しさとドライビングの楽しさで、レゲー特にラリー物としてはRAC RALLYとはまた対極の良さを持つゲームとして大推薦できるゲームです。


−追加レビュー−

 今回はScreamerRallyで使用できる車の紹介です。
括弧内の車名は、おそらくモデルになっていると思われる実車名です。

MOTRAIL (TOYOTA CELICA GT-FOUR) Top Speed 112Mph 4WD
 選択できる車種の中で一番車体が大きく、しかも重い。
 つまり加速が鈍い。

SKENDELL (FORD ESCORT WRC) Top Speed 110Mph 4WD
 オールラウンドタイプで、加速性能、ハンドリングともに良好。
 ただしブレーキがちょっと甘い。

KINO (Renault MAXI MEGANE) Top Speed 112Mph FWD
 優れたブレーキング性能と路面追従性が特徴。
 その扱い安さから初心者向けと言える。
 しかしパワースライド時に滑りすぎる傾向にある。

SONELL (PEUGEOT 306 MAXI) Top Speed 115Mph FWD
 コンパクトでいて、しかも速い。
 ハンドリングレスポンスはピカイチ。
 しかし軽量が災いし、バンピーな路面では車体がはね回り易い。

SHIELD (LANCIA DELTA HF INTEGRALE) Top Speed 120Mph 4WD
 全ての性能において最高を誇る。
 しかしそれだけに初心者には扱いにくい。上級者向け。


 以上のように車種によって差別化が図られているものの、実際にはそれ程操作性に大差は無い感じだ。
出来ればアーケードのSegaRally2の様に、車種毎にはっきりと性能差が解るくらいだと面白いのだが。

 この中でSHIELDはボーナスカーなので別格としても、私的にお勧めなのはSKENDELLかKINOだろう。
この2台はレースで勝つためよりも、走りを楽しみたい時にお勧めしたい車だ。

 しかし本当にこのゲームは面白い。
車をコントロールする楽しみがこれ程有るゲームは、PCでは他に見あたらないだろう(PSではGTが有るが)。
もっともキーボードやPAD以外では相変わらず快適にプレイできないのだが。


−T2使用時のトラブル−

 S2でも遭遇したのですが、このSRでもT2のペダルを認識しないというトラブルに見舞われました。
以前のファイルが保存して有ったのでなんとかなりましたが(^^;

 もし同じ様な症状になった場合は下のファイルを解凍して、SR\CONFIGディレクトリに上書きしてみて下さい。
“もしかしたら”T2のペダルが使えるようになるかもしれません(^^;
ちなみにT2のアダプターは外しておいてください。

  SR用CFGファイル


Tips: メニュー画面で入力
 TRAMO:全コース走行可
 CARBO:ボーナスカー出現
 LEALL:全リーグ制覇