RACING FRAME ON

■ Mad-Trax DEMO  ★★★☆☆

RaylandによるWIN95対応,近未来バトルレースゲーム。

 3Dfx Voodoo専用(Glide)のゲームでVoodoo2に最適化されているらしい
しかしノーマルのVoodooでも、乗り物酔いを起こすほど滑らかに動く。
動きの滑らかさでは、Glide版Podと同じくらい(30fpsオーバー)なのだが、スピード感が桁違いに有る。
上下に激しくうねっりまくったコースなどは、まるでジェットコースターを疑似体験しているかのようだ・・・
ノーマルのVoodooでこれ位だから、Voodoo2に最適化された製品版ではどの様なものになるのだろうか。

 製品版では3種の異なる車を選べ、それぞれに多彩な武器を搭載できるらしい。
その辺りがPodとは違うところだろう。
景色もPodの渋い色彩より、MegaRace(知らない人多そう・・・)寄りの派手な未来都市に開設されたコース風になっている。
また、今までのアクションレゲーとは違いコースが非常に複雑になっており、縦横無尽に張り巡らされた通路を自由に走り回ることが出来る。
DEMOでさえ道に迷ってしまう程の複雑さだ。行き止まりまで有ったぞ。
 水没しかけているコースや、道の真ん中にショートカット用の穴が空いていたりと対戦プレイなどで面白そうなコースが多かった。

 このDEMOはテスト用らしく、描画情報表示モードやソリッドモード、ワイヤーフレームモードなどが有った。
他にも、まだバグもかなり残っている様だ。
DEMO自体はβバージョン以前の様な完成度なので(音無し、敵車無し)製品版では若干重くはなるだろうが、完成が楽しみなゲームだ。









■ CART: Precision Racing DEMO  ★★★★☆

MicrosoftによるWIN95対応,IndyCarレースシミュレーション。

 プレイすると直ぐ解ると思うのだが、このソフトはMonster Truck Madnessを開発したTerminal Realityの作品である。
そのためにMTMに慣れ親しんだ人なら、直ぐにそのユーザーインターフェースに馴れることが出来る。
ただしお遊び系レゲーのMTMとは違いこのソフトは、懐かしのIndyCarRacingと同系列のシビアなICRシミュレーターとなっている。

 その点でこのソフトはCART(ChampionshipAutoRacingTeams)公認の、実在するドライバーとレースエンジニアによって設計&テストを施行。
さらにGPSにより実在のコースを計測、そのデータを基になんと誤差10cm以内でコースの起伏まで再現している。
サウンドに関しても実際に走行するIndyCarからデジタルでサンプリング。
ゲーム中で迫力のあるサウンドを鳴り響かせてくれる。
 珍しい機能として、コックピット視点での横G再現機能も有る。
これは場合によってはレース展開の障害となることも有るので、見飽きたらOFFにする事も出来る。

 システムに関してはDirect3Dに対応しており、Voodooでは全てのオプションを有効にした状態でも30fps前後で走行することが出来る。
グラフィックオプションで空やオブジェクトの描画を中程度に省略すれば、60fps近くにまでフレームレートを挙げることも出来る。

 このソフトの顕著なポイントは、このグラフィックスの設定にしてもそうだが非常に多岐に渡り設定項目があり、それでも比較的容易に設定可能な点が挙げられる。
 おおよそ設定できない項目は無いに等しいだろう。
運転補助の設定にしても、全てONにすればそれこそ手放しでも完走出来てしまうほどだが、逆に全てカットすれば元祖IRCの様な、まともに真っ直ぐ走ることすら出来ないシビアな状態にまで設定できてしまう。

 視点に関しても、様々なレゲーの中でも最高クラスの視点切り替え数がある。
なんと車載カメラモードでは、スラッジが段々付着してきたところでレンズシェードがスクロールする様まで再現されている。
しかしまあ中には、こんな視点一体何時使うんだ?と、思うような視点も有るのだが(笑)

 3Dグラフィックス自体は、それ程突出したクオリティーでもない。
見た感じ、DOSソフトのIRCに毛が生えたくらいの出来だろう。
 IRCにもRenditionに対応した3D版が有ったがそれと同等か、もしくはそれ以下か・・・
Formula1やF1RSに見慣れてしまうと、なかなかこの位のクオリティーでは満足できなくなるだろう。

 カーセッティングの項目も、F1RS程ではないだろうがかなり細かく設定することが出来る。
この点ではIRCの細かさのさらに上を行っているかもしれない。
もっともその辺りの設定をオートにして、ドライビングエイドを全てONにしたりすればアーケードの様な簡易さで、時速350kmの世界を味わうこともできる。

 スピード感も申し分ないし、T2などのハンドルでも操作も良好。
フレームレートもかなり出るのでMTMより、400%は良いソフトだと言える。



■ OFFROAD CHAMPIONSHIP DEMO  ★★☆☆☆

SIERRAによるWIN95対応,オフロードカーレースゲーム。

 SODAというアメリカのオフロードレース運営団体が主催する、変化の富んだショットトラックを最高800馬力のモンスターマシンで、泥まみれの迫力のある展開をするレースを題材としている。
見た感じもコースの感じも、殆どモンスタートラックと言った感じ。
ただ、640*480でフルディテール、3Dアクセラレーション無しでもスムーズに動く。
と言うか、DEMO版ではD3Dを有効に出来なかった・・・

 用意されているコースは3エリア、12コース。
オリジナルのコースを造るために、エディターも付属している。
サスペンションや、エンジン出力、ギア比、タイヤの種類も設定できる。
コース状況からマシン挙動まで忠実に再現されている。
しかし実際にはこれが裏目に出ており、デジタルパッド(SWPad)アナログスティック(SWPPro)とも、まともに走れるような物ではなかった。
 非常に軽量な車体に、800馬力ものハイパワーエンジンを搭載しているのだから本来繊細なアクセルワークを必要とするのだが、これらのデバイスではいずれもそれが出来なかった。

 SWPProにはスロットルが装備されているのだが、ダイアル式では感覚が掴みにくく使いにくい。
SWPadに至っては、アクセルON=全開なのでもう最悪。
そのために直ぐにパワードリフト状態に入ってしまい、真っ直ぐに進むことさえままならないのだ。
これを調整する項目は無いようなので、FormulaT2のようなペダル式アナログのアクセルを持つデバイスは必須だろう。

 ゲーム自体はコースも非常に面白く(MTMよりも)、ドリフトなどを自由に決めれるようになったら大変面白いものとなりそうだ。
最近流行のFFBやネットワーク対戦にも対応している。

Formula-T2でのレビュー:
 と言うことで、さっそくT2で走ってみました。
・・・うーん、あんまし変わんない(笑)
すこしはまともに走れるようになったけど、根本的な問題がまだ有るような気が。
こ、これはちょっと後輪が滑りすぎだよな〜?
なんで、こんなむったクソに滑るんだ? おまけに逆ハンでの修正も殆ど効かない。
バギーってこんな物なのかな〜
 それに良く設定を調べたら、バギーは800馬力どころか150馬力程度じゃん(笑)
タイヤ換えてもエンジン出力を下げても、くるくるくるくる・・・
あう〜、目が回る・・・(@_@ゲロゲロ


■ Andretti Racing DEMO  ★★★☆☆

EA SPORTSによるWIN95対応,Indy&Nascarレースゲーム。

 内容はIndyCarRacingとNASCAR Racingが一つになったようなパッケージで、Direct3Dに対応している。
造り込みはF1RS程ではないが、IndyCarRacingに近い感じでまあまあいけてるレベル。
 走行感覚もF1RSやICRの様にシビアではなく、どちらかと言えばシグのFormula 1に近くお気楽ゲーである。
設定できるオプション類も結構多く視点切り替えも充実しており、その辺りでストレスを感じることがないのは嬉しい。
 DEMOなのにサーキットを2種類選べる点や、CDが無いのになかなかGoodなBGMまで付いている(おまけにそれでいて負荷が掛からない)のはDEMOとして優秀だと思う。
 それでいて容量も小さいし(約9MB)、30MB以上DLしながら車もコースも選べず、おまけに2分しか遊べないDEMOにも見習って欲しいものだ(笑)

 このゲームの最大の特徴は、とにかく動作が軽いと言うことに尽きると思う(良い意味で)。
Direct3DでVoodooを使用すると、フィルタリングの掛かりFOGやレンズフレアの効いた中を30fps以上で走行できるのはもう当たり前かもしれない。
 しかし特筆すべきは、D3DをOFFにしても殆ど変わらないフレームレートを保つ事だ。
D3DをOFFにするとFOGやフィルタリングは使えないが、別段不満も無い画質で動作してくれる。
ViRGEをD3Dデバイスとして認めてくれないのはムカつくが(笑)、DirectDRAWでこの位速ければ全く問題ない。
SEGAのDDにこだわる言い訳が、ますます空しくなってくる。

 ノートブックユーザー等で、D3Dアクセラレータと縁がなかったユーザーには打って付けだろう。

Formula-T2でのレビュー:結論から言って、このゲームにハンドルは辛い。
 ハンドルのSensitivityを設定する項目が無く、きびきびとコーナーを回ることが出来ないのだ。
PADやJOYSTICKならそれが出来るので、そちらの方をお勧めする。
もっともドライブする雰囲気はハンドルには叶わないのだけども。

DirectDRAWDirect3D


■ MANX TT SuperBike DEMO  ★★☆☆☆

SEGA社によるWIN95バイクレースゲーム。

 アーケードやSSで人気の、マン島を舞台としたバイクレースゲームがWin95に移植さた。
基本的にSS版の移植だが、PCオリジナル機能として8人まで参加できるネットワーク対戦機能が追加。

 さらにSEGAのソフトでは珍しくDD版と3Dfx(Glide)版が同一パッケージになっている。
D3D対応にすら奥手のSEGAが、日本ではまだマイナーなGlideになぜ対応したのかと思う人も居るだろう。
実はこのソフト、開発はあの有名なPSYGNOSISが行ったのである。
お陰でVoodoo所有者は、DD版とは比較にならない美しい画面でゲームが出来る。
本家SEGAでもこの位の力を入れてもらいたいものだ。

 DD版と比較した感じ、確かにDD版は荒い感じのする画面だがスピード的にはまずまずのレベルだ。
SEGA_RALLYより遙かにフレームレートが出ている(開発したのが違うので単純比較するのは・・・)。
私の環境ではDD版で20〜25fps、Glide版で30fpsOVERだろうか。
視点は2点切り替えで、ドライバー視点と後方視点のみだ。
しかしドライバー視点ではゲームにならないと言っておこう。

 バイク物としては他にMOTO_Racer(以下MR)という偉大な先客がいる。
しかしあらゆる点で、MANX_TT(以下MT)はMOTO_Racerに水を開けられている。
まず視点数。MRは確認しただけでも5視点有るのに対し、MTは2視点のみ。
コース。MRは拡張を含め計10コース(逆走も含めれば20!)。対しMTは2コース(逆走も含めれば4)のみ。
解像度等。MRは3レゾから選択。MTは640*480固定。
操作性。MRは非常にナチュラルで馴染みやすい。MTは不自然なハンドリングに感じる。さらにドライバーズ視点での操作は最悪だ
ゲーム性。MRはターボが有ることにより、常に緊張感の有るレース展開を楽しめる。MTは、至極単調。

 そして最大の欠点。それはスピード感が、体感でMRの約半分と言う事だろう。
レースゲーム最大のポイントであるスピード感が無いというのは、まったく残念な事だ。
動作速度自体には問題が無いので、ゲームデザインに問題が有るのだろう。
しかし欠点ばかりではなく、MRには無い表示ディスタンスの設定やパース修正の切り替えも出来る(フォローになって無い・・・)。
もしかしたら最大のメリットは、開発をSEGAではなくPSYGNOSISが行ったという点かもしれない(笑)
これでDDオンリーだったら目も当てられない・・・

 アーケードでMANX TTに死ぬほどはまった、なおかつマン島命!と言う人には買いのゲームだと思う。
値段も、今までのSEGAゲーよりは安く設定されているし。

GLIDE版MANX TTDirectDraw版MANX TT


■ TOCA TOURING CAR Championship DEMO  ★★★★★

Codemasters社によるカーレースゲーム。

 IRC、SRと続き、遂に待望のTOCA TOURING CAR Championship(以下TTCC)のデモがリリースされました。
スクリーンショットを数ヶ月前に03Dfxで見て以来、かなり期待していたゲームです。
このゲームは、市販車改造クラスを題材としたサーキットレースゲームで、登場する車はHONDA ACCORD,AUDI A4,VAUXHALL VECTRA,VOLVO S40,FORD MONDEO,NISSAN PRIMERA,PEUGEOT 406,RENAULT LAGUNA等の有名な車ばかりです。
日本車が参戦しているのは嬉しいですね。

 DEMOでは車がAUDIとACCORD、サーキットは一つだけ走れます。
最初に3Dカードを選ぶのですが、ViRGEやRAGE、RIVA128は入っているのにvoodooやPCX等の有名なカードは選択肢が有りません。
これはAutodetectを選ぶと、メニューからプライマリ、セカンダリD3Dデバイスを選べるようです。

 セットアップもなかなか親切で、コントロールデバイスメニューもかなり使いやすい好感のもてる作りです。
天候も色々選べ、晴天から曇り、雨、嵐、雪など多様です。
もちろん天候が変われば、路面の滑り具合から風景まで変わります。
雨天のレースは、路面が濡れてテールライトやヘッドライトがきちんと反射し、後方を振り返ると水しぶきまで再現されており、見ただけで滑りやすいコンディションだということが解ります。
この辺りの表現力は群を抜いています。

 視点切り替えも、ボンネット視点、パイロット視点、上方視点、俯瞰視点、後方視点と一通り揃っています。
車体の壊れ方も非常に凝っており、最初は破損個所のガラスにヒビが入るだけですが(これもリアル)、そのうちバンパーが外れ、ボンネットが吹き飛びと非常にリアル。
もちろん衝撃の加わった箇所が壊れていきます。
バンパーが半分落ち、片目ライトになった敵車が後方からパッシングしてくる事もあり、このゲームの気合いを感じます。

 走行して感じたのは、このゲームは非常にNASCAR Racingライクだということです。良い点でも、悪い点でも類似点が有り、良い点では非常に走行感覚がしっかりしていること、実車をうまくシミュレートしているのが解ります。

 この感覚はIRCやNFS2、S2、DAYTONAには無いもので、これらはハンドルを振っても全く車を動かしている感触が伝わってこない(グリップ感がない)のですが、TTCCの場合車の挙動が非常にリアルに伝わってきます。
そのために意図的にドリフトしているんだか、ただ振られているのか解らない他のゲームと違い、滑り始めが解るため直ぐに逆ハンで立て直すと言うような事が容易に出来ます。

 またコーナーも、グリップ感覚が解るため私にしては珍しくブレーキを掛けてクリア出来ます(笑)
例えばオーバースピードでコーナーに突っ込みバリケードに追突したとしても、グリップを失った瞬間が解るため、なぜコーナーリングをミスったかすぐ納得できます。

 DAYTONA等は感覚的に時速50kmで走行中、一見曲がりきれる様なコーナーを全く曲がれないことが有ります(ゲーム内では時速250km程だから曲がれないのは当然だが)。
その感覚は、つるつるタイアを履いた過積載トラック状態です(笑)。 特に中級、上級コーナーで顕著ですね(DAYTONA)。
しかしTTCCはスリップ後の挙動もリアルで、この納得できる車の動きの良さは全てNASCAR Racingライクです。

 ところが残念ながら、グラフィックもNASCAR Racingライクです。
NASCAR Racingと言えばDOSゲームでも古参な部類に入りますが、最新のTTCCがD3D対応なのにこの様に荒いグラフィックなのは頂けません。
UBIのF1RSが非常に緻密なグラフィックなのに対し、TTCCは一見DOSゲーと見間違えるほどです。

 しかし最近の流行のように、何でも3Dカードでバイリニアフィルタリングを掛ければ良いと言うわけでも無いので、ここは好みの関係する所でしょう。
実際に走り出せば、それ程気になりません(パイロット視点以外は(^^;)。

その様なことを考慮するとこのTTCCは、最新の3D対応NASCAR racing3とも言えるかもしれません(^^;
作っている会社やレースジャンルはもちろん違いますが。

スピード感、走行感、操作性とも申し分なくオフロード物では有りませんが、IRCやS2、NFS2等に今まで今一納得できなかった私からは、大いに推薦したいゲームです。

Formula-T2でのレビュー:も、も、も、もう最高っす!(T_T
 まさに実車感覚! FF車を実際に運転しているそのままの感覚がPCで展開出来ます。
車を普段運転している人で有れば、パッドやジョイスティックなどとは比べものにならないほどスムーズに運転でき、運転感覚の余りのリアルさに感涙してしまうでしょう。
私もパッドでは6位に入れるかどうかがやっとだったのですが、ハンドルを使ったとたん1位になれました(EASYだけど)。

とにかくこのゲーム、FF車の挙動をこれでもかっ! と言うくらい良く再現しています。
コーナーリング時にブレーキを踏むと、加重がフロントに乗りハンドリングがクイックになる様(タックイン)とか、ドライバーズ視点にするとコーナーリング時の車体の傾きや挙動がまるで実際に車内に居るように再現されています。
アコードユーザーやプリメーラユーザーには堪えられないかもしれませんね。

 また今気が付いたのですが、雨天レースの時の車体に打ち付ける雨音も非常にリアルですね。
なんか運転していて、ちょっちブルー入ります(笑)

このソフトとT2の組み合わせは、今直ぐ教習所に導入してもおかしくないほどの完成度です。
もっともTTCCで何を教習するかはナゾですが(笑)

 あ、TTCCの雨天レースを使用すれば、スキッドコースをわざわざ設置する必要が無くなるかもしれませんね!
高速コーナーリング時に滑り出した車体の立て直し方も、これだったら教えることが容易になると思いますよ。
実際に教習でやったら危険ですが(笑)
それ程TTCCはリアルだと言うことです。