いくぽんのPC雑記 Vol.47  UpDate 981222


   AVB FFB WHEEL レビュー






 今回のレビューターゲット→AVB TOP SHOT FORCE FEEDBACK RACING WHEEL GC-FBW1 (I-FORCE 2.0)。



 現在FFBシステムとしてはMS規格のものと、I-FORCE規格のものがあるが、このGC-FBW1は最新のI-FORCE 2.0に対応している。

 珍しいことにこのGC-FBW1はUSB接続専用のため、対応OSがWin98のみとなっている。
ホイール本体とペダル、FFBドライバーとMonacoRS2DEMOが付属する。

 T2ではクランプ必須のため引き出しを外す必要があったのだが、GC-FBW1は重い本体のためそのまま机に載せても十分に固定されるのが良い。

 シフトはT2のものをマシにした感じで、感触はT2より良いが外見は今一。

 ハンドル自体もトップが欠けている形状で、しかも半透明のラバーが半端に埋め込まれているため、この外見には好みが別れるところだろう。

 またこの半透明のラバーのみが滑り止めで、他はつるつるしたプラスチックなので、グリップ感も今一の感じだ。
ちなみにこの半透明のラバーの中にはLEDインジケーターが埋め込まれており、電源のON/OFFとFFBのON/OFFを光で教えてくれる。

 GC-FBW1自体の動作音はMSのFFBシステムと比較的して非常に静かで好感が持てる。
MSのFFBシステムが五月蠅すぎるだけなのかもしれないが。

 本体とペダルは電話のコードで接続されている(笑)。
添付のACアダプターは一般的な大きさ。

 ペダルはT2より大きく、実車のサイズに近い感じ。
踏み込みも軽くできるので、長時間の使用でも疲れることは無いだろう。

 ペダルベースはT2より幅が狭く、重量もオールプラスッチック的な軽さである。
しかし以外にも操作中滑って都合が悪くなることは余りない。
もっともT2より幅が狭いため、滑り止めのために左足でベースを押さえる事は難しい。

 しかしT2のペダルが1軸動作のみだったのに対し、GC-FBW1は2軸動作が可能になっている。
そのため対応ソフト(Powerslide等)で有れば、アクセルとブレーキの同時押しが可能なため、これは評価できるポイントだ。

 シフトの他にはハンドルの上部にスイッチが2つ。
ハンドルの真ん中周辺にスイッチが4つに、中心にハットスイッチが有り、スイッチの数に不足は無いだろう。

 もっともこのハンドル上部(端)に付いているスイッチは、ついつい誤操作してしまうことが多かった。
スイッチの手前にストッパーを設ける等、もっと工夫が有れば良かったのだが。

 このGC-FBW1の構造以外の欠点だが、MS-FFBSWと異なりFFB(I-FORCE2.0)対応ソフト以外ではセンタリングをしてくれないという事が挙げられる。
FFBに対応していないソフトでは、タダのホイールと成り下がるのである。

 しかしその状態でもアバウトレスポンスなT2がかなわない、GC-FBW1のリニアなレスポンスは十分生かすことができる。



  −実際のゲームでの使用状況−


NASCAR Revolution DEMO
異様に処理が重くなる。
FFBの反応は良好で、芝に入ると振動が激しくなるし、敵車にぶつかったときの振動も一番感じが出ている。
スプリングエフェクトも良好。
いわゆるアーケードの初代DAYTONAの様な感覚が味わえるソフト。
問題は処理落ちのみ・・・

NASCAR Racing 1999 Edition DEMO
FFB(I-FORCE2.0)反応せず。

Powerslide DEMO
若干の処理落ち。
ハンドルが路面に取られるときの反応はリアルで、敵車にぶつかったときにも反応がある。
スプリングエフェクトが無いため、今一不自然。

Test Drive 5 DEMO
FFB(I-FORCE2.0)反応せず。

Moto Racer 2 DEMO
処理落ち無し。
FFBハンドルが路面に取られるときの反応は有るが、路面からの振動等の反応はない。
敵車や路肩にぶつかったときの反応は有る。
スプリングエフェクトは良好。

Colin McRae Rally
結構処理が重くなる。
FFBは反応しっぱなしで、常に最大震度でガタガタと動いている状態。
エンジン振動の反応が強すぎて、路面状況までは伝えられないようだ(反応はしているがエンジン振動に負けている)。
スプリングエフェクトは感じない。

Viper Racing DEMO
処理落ち無し。
しかしFFBの反応が殆どなくタイヤのグリップ状況程度しか感じないため、FFBのメリットが出ていないように思える。
スプリングエフェクトは感じない。

Ultim@te Race Pro
処理落ち無し。
しかしFFBの反応が弱く、路肩との接触や路面状況の違いが若干る他は、殆ど反応が無く寂しい。
敵車との接触の反応も無し。
スプリングエフェクトは弱いが有る。

Motorhead(FFB対応のV2.1にアップグレード)
処理落ち無し。
FFBの反応は十分にあり、グリップの度合い、路面やエンジンの振動がグリップを通してリアルに伝わってくる。
当然ジャンプすると路面からの振動が無くなり、それらしくなっている。
もっとも着地の時の衝撃を感じられないのは残念(これは殆どのソフトで再現されていない)。
他、路肩との接触や敵車との接触でも多少不満な点はあるが、まずまずの使用感は得られる。
スプリングエフェクトも良好。

TOCA TOURING CAR Championship
処理落ち無し。
FFBの反応は路面状況を知らせる振動が主で、路肩との接触や敵車との接触での反応は無い。
グリップ度合いも若干解るが、反応が弱いため今一。
もっとも左右のタイヤ別に振動を再現できるのは立派。
スプリングエフェクトは感じない。

NEED FOR SPEED III DEMO
処理落ち無し。
FFBの反応はオーバーなくらい十分にあり、グリップの度合い路面やエンジンの振動、また設定により車体にかかるGまでFFBにより伝わってくる。
かなりアーケードライクな反応に思える程だ。
しかしジャンプした状態の時、FFBに何の変化も無いのはちょっと興ざめか。
オプション設定でFFBの設定を色々変えられるのは、今のところこのソフトのみだ。
スプリングエフェクトも良好。



まだ他にもFFB対応のゲームは有りそうだが、とりあえず短期間で試したソフトは上記の通りだ。

この中でこのGC-FBW1でプレイして理想に近い動作を楽しめたのは、MotorheadとNASCAR Revolution DEMO、NEED FOR SPEED III DEMOだった。
これらは路面状況やグリップの度合いがFFBの反応で良く解るし、敵車やオブジェクトとの接触の反応も比較的良かった。
もっともNASCAR Revolution DEMOの処理落ちは目に余るもので、普通にプレイする事は不可能だった。
しかしReadmeには製品版で改善される様な事が書かれていたので、DEMOのみの問題だろう。


以上のレビューだが、個人の環境&セッティングによってFFB反応も異なるので参考程度にとどめて頂けると幸いである。