スズキ 新型ワゴンR スティングレーTを試乗してみました。
・車重820kg、JC08モード燃費26.8km/L、64PS/9.7kg 3気筒660cc+ターボエンジン、FF、CVT
発売日が19日なのに試乗車が22日にやっと来たというのは何なんでしょう。
やはりリコール対策が入ったのかな?

試乗車は新色のフェニックスレッドパール。
カタログでは派手な色合いに見えましたが、実際には落ち着いたレッドです。
新型になってフロントフェイスが今時の大開口部に見えるようなデザインになり、先代より迫力が増しましたね。

今まで平板なスタイルだったワゴンR及びスティングレーですが、先代MRワゴンに採用されたような一部ラウンドした形状が取り入れられています。
エクステリアがキープコンセプトと言われている現行型ですが、このあたりかなり変更されていますねー

新たに採用されたグリル内のLEDイルミネーションですが、カタログではネオン管的な光り方をしていて、これはDQNチック…と思っていたのですが実物はさりげない光り方をしていてむしろ目立たないです(笑)
スティングレーはライトがハイ/ローともHID。

標準グレードのワゴンR FX(リミテッド)がスティングレーと同じメーターを採用していて、センタークラスターもデザインが同じなため、スティングレーならではの特別感が今回は無いのが残念と言えば残念。
ターボモデルなのでハンドル裏にパドルシフトが有ります。

スティングレーはブリジストンのエコピアEP150を履いていました。
ワゴンRはダンロップのエナセーブだったし、最近のエコカーはタイヤにお金かけていますね。
数年後同じクラスに履き替えるとなると、軽と言えどもタイヤ代が4万以上掛る計算に。

先代ワゴンRも相当練られたモデルのハズなのに、現行はさらに室内長が10cm以上拡大。
しかし荷室はミニマム。
荷物を積む場合は後席を10cm程前にスライドさせるとスイフト並のスペースにはなる。
今回かなりの土砂降りの中試乗したのですが、そのお陰でスティングレーがノーマルFXから相当遮音材/吸音材をおごられている事が実感できました。
コンパクトカーでも遮音材の少ない車では、水たまりを通過した時に派手な水音が車内に響きますが、スティングレーは殆どそれらの外部からの音が入って来ません。
FXからの重量増加は40kgですが、その増加分の半分以上が遮音材なんじゃないだろうか…
試乗できたのは希少な(鹿児島市に1台のみ)ターボモデル。
先に試乗した人のネットでの感想を見ると“NAのFXほどの感動はしなかった”と有りました。
なるほど。
FXに試乗すると“NAでもここまで十分な走りができるようになったのか!”と私も感動したものですが、ターボのTに試乗すると“1000〜1200ccクラスのエンジンが載っているのか?”
本当にそんな感じです。
ターボが付いている事を一切意識しないで走れるというのは凄い事なんでしょうが、ラパンSSが持っていたような、ドン!と加速するあの感じも欲しい、と思うのは燃費重視の設定になっている最新モデルには無理なんでしょうねー
実際混み混みの市内を走ってリッター15kmは行ったので(スイフトはリッター9km)、ターボなのに相当優秀な燃費性能を持っているようです。
スティングレーにはスタビが装着されているので、急なコーナーリングをしてもロールがやはり少ないですね。
ハンドル応答性は良い感じです。
そしてワゴンボディの良さである、視界の良さはスティングレーも持っています。
前方(Aピラー立っていて太くない)、前方左右(見やすい補助ウインドウが有る)、左右(ウエストラインが低い)、後方(リアガラスが大きい)と全方位視界が良い。
アイドリングストップはFX同様にいつの間にかエンジンが止まっており、ブレーキから足を離すと素早く再始動、セル音はとても静かです。
シートは前後ともクッションが良く、サイズも小ぶりという事もなく良かったです。
新型スティングレーは普段乗る分での飛び抜けた性能というものは有りませんが、エコ性能、パワー、質感も含めてマイナス面が見当たらないというかなりの優等生ですね。
できればESPまで付いて安くなれば最高なんですが、現状の装備でもライバルのムーブカスタムRSと対抗して十分に勝てるレベルだと思いました。